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夢幻水滸伝

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第六十七話 都に降臨その八

「大陸程度の大きさがあります」
「それは凄いね」
「しかもです」
 さらに話す太宰だった。
「特に大きな島が二つありまして」
「二つあるん」
「はい、大西洋のアトランティスに太平洋のムーです」
「あの伝説の」
「この世界にはあるのです」
 この二つの島がというのだ。
「浮島として」
「実際にあるんやね」
「この二つの浮島が特に大きいですが」
「それでもやねんね」
「他にも大きな浮島が多くあります」
「それでそうした島にも人がおってやね」
「街や村があります」
 つまり水や土地もあるというのだ、そうしたものがなければ人が生きていける筈がないからである。
「田畑もお店も工場も」
「全部あるんやね」
「そしてそこで人が暮らしています」
「その浮島も一つ一つやね」
「我々の戦略の一つです」
 そうしたものだというのだ。
「この世界において」
「わかったわ、ほな都の近くの浮島もやな」
「それは全て勢力圏に収めました」
 太宰の返事は即答だった。
「そうしました」
「早いね」
「出来ることはしていく」
 即座にというのだ。
「出来るうちに」
「それが政やね」
「そうです、では我々はこれからは」
「浮島も手に入れていって」
「はい、そしてです」
「他の国もやね」
「占領していきますが」
 ここでだ、さらに言う太宰だった。
「今我々は隣国の若狭を勢力圏に収めています」
「ああ、海のある」
「はい、あの国を手に入れ」
 そしてというのだ。
「近江、但馬に進出しています」
「ほなその二国もやね」
「勢力圏に収め次はです」
「ええと、丹波とか」
「はい、そして大和もです」
 この国もというのだ。
「勢力に収めようと考えています」
「そやねんね」
「しかし問題はです」
「それは何処なん?」
「摂津です」
 太宰はこの国の名前も出した。
「もっと言えば河内、和泉もです」
「大阪やね」
「この世界では大坂となります」
「あれっ、何でなん」
「はい、江戸時代までは大阪ではなかったですから」
「ああ、大坂はね」
「そうです、江戸時代の名前になっています」
 大阪は明治になるまでは大坂という名前だった、些細な違いだがその違いがこの世界でも出ているのだ。
「この世界では」
「それでやねんね」
「大坂です」
 この名前になっているとだ、太宰は綾乃に話した。
「そして大坂城もあります」
「ああ、太閤さんのお城も」
「あの城もあり」
 そしてというのだ。
「結構な勢力になっています」
「そやねんね」
「あの勢力をどうするか」
「それが問題やねんね」
「そうです、彼等をどうするか」
「それがやね」
「問題ですが」
「ううん、戦になるんやろか」
 綾乃は太宰のその話を聞いて述べた。 
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