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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百七十話 ウチナンチューその十三

「それでもね」
「あまりいないんだね」
「うん、イメージとしてないね」
 沖縄の自然の中にというのだ。
「どうにも」
「そこは沖縄独特かな」
「そう思うよ、それでね」
 安座間君は僕にさらに話した。
「例え奈良県みたいなことがあっても」
「鹿が好き勝手していても」
「それもいいかなとか思うよ」
「沖縄にはいないから」
「うん、それで鹿よりも熊はね」
「ああ、熊は絶対にいないよね」
 沖縄にはだ、今は九州にもいないと言われている。
「沖縄には」
「うん、いないよ。だからね」
「熊がいることは羨ましいんだ」
「そう思ってるよ」
「熊は寒い地域にいるからね」
 だからシベリアにもいる、けれどアフリカには熊がいないとされている。されているというのは目撃例もあるにはあるからだ。
「北海道や本州にはいるけれど」
「ヒグマやツキノワグマは」
「沖縄にはいないんだよね」
「だからこっちで熊を見てね」
 動物園でなのはわかった。
「いいなって思ってるんだ」
「そうなんだね」
「まあ怖いけれどね」
「色々そうした話もあるよ」
 特に北海道にはだ、羆嵐の話は本当に怖い。
「けれどだよね」
「熊がいることは羨ましいよ」
「じゃあ今思ったけれどアニメ研究会でね」
「熊出したらっていうのかな」
「大仏さん対熊とか」
「巨大熊だね」
「そういうのはどうかな」
 安座間君に冗談七割で言ってみた。
「面白いかな」
「どうかな、部長さんにお話してみるよ」
「そうしてみるんだ」
「今うちはネタに詰まってるところがあるからね」
 文化祭のそれでだ、安座間君とは何か色々と話した。彼との話で沖縄のことがこれまでよりもわかった気がした。


第百七十話   完


                  2018・1・1 
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