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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百六十八話 ノーヒットノーランその一

                第百六十八話  ノーヒットノーラン
 藤浪投手のノーヒットノーランは学校でも話題になっていた、クラスメイトの女の子がわざわざスポーツ新聞、デイリーを持ち込んで言っていた。
「いやあ、やったわね」
「やってくれたね、藤浪さん」
「ノーヒットノーランね」
「大記録達成じゃない」
「頑張ってくれたわ」
 他の女の子達もデイリーを読みつつその娘に応えていた。
「巨人今年で三回目よね」
「そうそう、ノーヒットノーランされたの」
「ここ十年で三十回目らしいじゃない」
「一年辺り三回ね」
 プロとしては有り得ない数字ではある。
「打率二割二分でね」
「チーム防御率は五・三」
「凄い弱い相手だけれど」
「巨人相手にっていいわね」
「巨人に勝つって気持ちいいわ」
「他のチームに勝つよりも」
「やっぱり巨人は弱くないと」
「やっつけてやらないとね」
 女の子達もこの話題で持ちきりだった、そして男の子達も当然ながらデイリーを読みつつ話をしていた。
「成敗完了!」
「見たか巨人ってな」
「いい感じだぜ」
「やってくれたな藤浪」
「マジックも減ったし」
「最高だな」
「ああ、打線も大爆発だしな」
 巨人相手にはいつもでもだ。
「三十三点取るとかな」
「打線も頑張ってくれてるぜ」
「こんないい日って滅多にないぜ」
「本当にな」
「そうだね、昨日うちで阪神と巨人の話してたけど」
 香織さん、詩織さんとしていたのは内緒にしてだ。僕も彼等の話に笑って入った。
「まさね」
「こんな勝ち方するとかな」
「思わなかったからな」
「最高だよな」
「こんないい勝ち方滅多にないぜ」
「大量得点でノーヒットノーラン」
「これ以上はない勝ち方だな」
 皆僕に上機嫌で応えてきた。
「これ以上はない位」
「本当にな」
「全くだよ、それにね」
 僕は皆にさらに話した。
「マジックも減ってるしね」
「そのこともいいよな」
「毎年阪神この時期負けが多いけれどな」
「高校野球の後は」
「秋になるとな」
 皆もこのことを言う。
「それでもな」
「こうしたことがあると嬉しいよな」
「藤浪最近コントロールが不安だけれど」
「それがな」
「見事ノーヒットノーランだぜ」
「エラーはなくて四球が一つだけ」
「コントロールもよくなってる感じだな」
 このことも嬉しい、藤浪投手はここ暫く本当にコントロールが不安でそのことから調子も心配だったからだ。
「それじゃあな」
「これからも期待出来るな」
「昨日みたいなピッチングをしてくれたら」
「もう言うことはないぜ」
「二桁勝利も達成してるしね」
 十勝いくことだ、これに達するかどうかはピッチャーにとって大事なことだ。それで藤浪投手もだ。 
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