龍天使の羽撃き
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05
前書き
ヘルメシエルガンダム
MSTP-002-3
武装
Σライフルカスタム・Ωライフル
ビームサーベル
シールド一体型ビームキャノン。
バーニングガンダムに可変ユニットを装着した状態。
各スラスターには小型ジェネレータがあり、その余剰エネルギーをオメガライフルへ回す事で『砲撃』を可能にしている。
シールド一体型ビームキャノン
HGUCGP01のシールドの裏側にコトブキヤのフリースタイルバズーカの砲身がついている。
変形時機首になる。
AGEⅡEⅢライトニング
AGEⅡを限界まで速度特化させた機体。
脚部がメガライダーのブースターになっている。
肩部アーマーにはリゼルCのブースターユニット。
背部にはメガライダーのビームカノン二門とFA:Gフレズヴェルグのブースターユニット一対。
機首はドッズランス。
※兎に角速い。ハイパーモード抜きにして最速クラス(扱えるかは別)。
バエル・ゼブル
ASW-G-01 REF
基本キット ガンダム・バエル
武装
バエル・ソード 二振
無線式思考制御砲塔 八門
無線式思考制御砲塔
バエルの背部ユニットのスラスターを外してつけられたビーム兵器。
使用キットはパワードジムカーディガンのビームキャノンの先っちょをそのまま使用。
※無線式思考制御砲塔をつけるため、スラスターが腰部にきている。
コロニー内のハンガーでは既にバエル・ゼブルが整備中だった。
コックピットハッチを開け、外へ。
ハッチの上部を押すと慣性のまま床へ。
「遅かったな。灯俊」
待っていたのは葵…ダイバーネーム<カトラス>だ。
「悪いな葵」
「あっちでアイス奢れよ」
「やっぱりそういうつもりか。まぁ、いい。
今日の分のバイト代から出すさ。足りなかったら菊岡のポケットマネーから失敬しよう」
ヘルメシエルとライトニングのハッチが開き、二柱の天使が舞い降りた。
その背中の翼をはためかせ、スッと降り立つ。
慣性によって一度下へと向かったワンピースと髪がふわりと跳ねる。
そしてトンっと跳ね…
「隊長!」
「兄様!」
「あわぁ!?」
頭突きをかまされた。
タマには当たらなかった……いやまぁGBNに痛覚は基本無いから痛くはないが気分的にな…
「おー…。どしたー。おまえら」
「最近あっちで会ってないの!」
「久しぶりなの!」
うん。嬉しいけど離れて欲しい。
ここ一応パブリックスペースだし、見られたらあらぬ噂が立ってしまう。
「あー。模試と定期考査続きでな…
俺と葵もおまえらに会いたかったぜ」
「「うれしいの!」」
「うん。で、そろそろ離れてくれないか?」
「「えー?」」
くっそ…かわいいじゃねぇか。
「ほら、二人ともかわいいからさ、俺も恥ずかしいんだよ」
「ほう?彼女の前で堂々と幼女を口説くとはいい度胸だな灯俊」
あ…やべ…
「それと、追加で言っておくぞ」
なんだろうか…
「お前既にロリコンダイバーって呼ばれてるぞ?」
ひとし は めのまえが まっくらに なった !
side out
灯俊…ダイバーネームヴォジャノーイは幼女に抱きつかれたまま、その体を硬直させた。
「メティ、サンディ。そのバカ引き摺っていいからホーム行くぞ」
「「はーい!」」
二人はヴォジャノーイの脇に手を入れ、引き摺り始めた。
「はぁ…つかなんでホームの設定がインダストリアル7なんだよ…」
「ルウムだからなの」
「近くにテキサスコロニーがあるの」
「いや…でもだぞ? ゲートがあるとはいえ他のフォースの奴らから嘗められるし…」
「私達はエンジョイ勢なの」
「ガチ勢は疲れるの」
「まぁ…いいか…。ホットドッグ旨いし」
「ムーアよりマシなの」
「あそこジャズがうるさいの」
「放電が面倒なの」
「ビームが曲がっちゃうの」
「ここも大概だがな」
「はっ!?」
「起きたかバカ野郎」
フォース・ARROWSのホームのソファーで、ヴォジャノーイは目を覚ました。
「GBN内で気絶するやつ初めて見たぞ」
「だろうな…」
でだ…とヴォジャノーイは切り出す。
「俺がロリコンって噂、流したの誰?」
「なんで流した奴が要ると思うんだ?」
「心当たりが数人あるからな」
「試しに言ってみ」
「あの女狐と畜生だろ?」
「正解!」
「あいつら今度あったら絶対もふる」
「いや、それが原因だろどうかんがえても」
「兄様ー!」
「たいちょー!」
「ほげぇっ!?」
「今日はどーするのー?」
飛びのってきた二人を抱き抱え、ヴォジャノーイは姿勢を整えた。
「今日はな、喧嘩を吹っ掛けてきた火力主義同盟を叩き潰す」
「「やったー! あばれるのー!」」
同 一時間後
「カンヘル、撃滅を為せ」
ヴォジャノーイはコックピットの中でトリガーを引いた。
切り離された二門のアームドアーマーDEのメガランチャーと二振のGNソードⅤのクアンタムソードバスターが火を吹いた。
その両隣のヘルメシエルとライトニングもΩライフルとメガバスターを放つ。
その高火力のビームが突き刺さったのは、資源採掘コロニーだ。
『おい。いいのかよ。拠点奇襲攻撃なのにこんな遠くから撃ってよ』
「構わない。これでいい」
資源採掘コロニーのコロニー部分が爆発を起こす。
『つーか、オレはやんなくていいのか?』
「お前のグドシーリは最後に資源衛生砕くのに使うからまだダメ」
『グドシーリ、ねぇ…』
バエル・ゼブルがその手に握る歪なユニットを掲げる。
「ジェネレータ・ダイレクト・コネクティッド・エレクトロマグネティック・ランス・インジェクター」
『要するにダインスレイヴだろ?』
「言うなよ。何のためにGNドライヴくくりつけてると思ってんだよ」
『質量二倍なの!』
『半減もできるの!』
「そうゆうこった」
『とか言ってっけど、グドシーリのパーツ殆どモデリングサポートグッズじゃねぇか』
「しょうがねぇだろっ!………っとぉ!?」
刹那、四人の間をビームが走った。
「SEED系の長距離ビームだな…来るぞ!」
SEED系ビームを皮切りに、幾本ものビームが放たれた。
四人は回避機動をとる。
『たいちょー! つっこんでいい?』
『兄様! 行かせて!』
「OK! つっこめ! カトラス!お前は待機!」
『チッ…大回りで後方に回り込む。OK?』
「OK。撃ったらすぐ離脱だ」
バエル・ゼブルが離脱し、残ったカンヘル、ライトニング、ヘルメシエルが採掘コロニーに突っ込む。
「お前達!撃ち続けろ! 砲撃を絶やすな!」
コロニーからは絶えず砲撃が続く。
「くく…やっぱ思った通りだぜ。奴ら出てきやしねぇ…」
『チキンなの?』
『お馬鹿なの?』
「火力主義同盟はその名の通り『同盟』だ。
幾つかのフォースがより集まってできている。
奴らは接近戦が不得意で、落ちぶれたらしい。
それをあるフォースがアライアンスを使って集結させたんだと」
『つまり近づけば勝ち?』
『ヒキコモリ?』
「ああ、そうだ。俺はそのスタイルが悪いとは言わないし得意を伸ばすのは結構な事だと思っている。
だが、こっちに喧嘩をうったとなれば話は別だ」
『喧嘩?』
『どんな?』
「ほら、この前勧誘されただろ?」
数週間前、火力主義同盟はARROWSを勧誘していた。
そしてヴォジャノーイがそれを断ると、長距離ビームでのハラスメント攻撃を始めたのだ。
「あれから何回か脅しみてぇな勧誘があってな。うるさいから黙らせる事にした」
そういいながら、カンヘルは腰に無理矢理装備させていたビームマグナムを抜いた。
ろくに狙いを定めずにコロニーに向かって撃つ。
『なんでIフィールドないの?』
『貧乏なの?』
「コロニー一基丸々覆うIフィールドなんてねぇよ」
三人は弾幕をすいすい避けながらコロニーへ近づく。
その弾幕も全て長距離ビームなどであり、ARROWSにとっては避けるのは容易い。
外壁へ取りつこうとした時、先までとは違う極太のビームが走る。
「おーおー、出てきなすった」
コロニーの外壁を突き破って出てきたのは、ビグザムだ。
『ARROWSに告ぐ。我らの傘下に入れ。
先の貴君らの攻撃は素晴らしい物であった』
突然通信が入った。
『隊長、どうするの?』
『兄様、なんて言うの?』
ヴォジャノーイはニヤリと笑った。
「『バカめ』だ」
『『了解!』』
メティとサンディが通信を開く。
『『ARROWSより火力主義同盟へ。
「バカめ」。繰り返します「バカめ」』』
『宜しい! ならば戦争だ!』
「あーあ。何なんだろうねこのネタの応酬は……。
ではこちらの勝利条件は貴君らの拠点の破壊。
そちらは我々の殲滅。よろしいか?」
『宜しい!ならば』
「天丼してんじゃねぇよ!」
カンヘルがビームマグナムのカートリッジを一つ外し、ビグザムへ投げつけた。
それはIフィールドを突破し、ビグザムの砲口へ。
『ふはははは! 見よ! 我がビグザムの威光を!』
チャージが開始されたビグザムのメガ粒子砲。
しかし……。
ぼがぁんっ! と爆発が起こった。
『なにぃっ!?』
そこへビームマグナムを叩き込むヴォジャノーイ。
「Iフィールドを剥がされたビグザムなんてただの的だぜ」
大爆発を起こすビグザム。
『隊長。あれ指揮官でしょ?』
『もう終わり?』
「いや、葵がグドシーリで資源衛生を砕くまでは終わらない。今からは大鑑巨砲主義のバカどもを叩き切る楽しい楽しい虐殺だ」
『虐殺ー!』
『抹殺ー!』
ライトニングとヘルメシエルはビグザムが開けた穴を通ってコロニー内部へ。
カンヘルもそれを追う。
内部に入ったとたん、四方八方からビームが飛んで来る。
「うーわ滅茶苦茶…」
それはコロニー内の惨状に対してか、火力主義同盟の狙いの雑さに対してか、あるいはその両方か。
『隊長。私達もビームいいよね?』
『コロニー内でぶっぱなしていいよね?』
「ああ! ぶちかませ!」
AGEⅡEⅢライトニングは両肩につけたメガライダーの主砲を、バーニングガンダムカスタム・ヘルメシエルはΣライフルカスタム・Ωライフルを放つ。
そしてカンヘルはと言えば…
「ローリングソードバスター」
両肩の00Qのバインダーから全てのソードビットを外し、GNソードⅤに装着。
そして…
「ディスチャージ」
莫大な光量のビームが放たれた。
その一本の線はコロニーの外壁を突き破った。
それだけでなく、そのビームが回転を始める。
それはビーム『砲』ではなかった。
言うなれば、巨大なビームサーベル。
真っ二つになったコロニーから空気が逃げ出す。
両側から移動する残骸がぶつかり合い、コロニーの前後が離れ始める。
更には火力主義同盟にとっては悪い事が起こった。
資源衛星に亀裂が走ったのだ。
「やったか、カトラス! メティ!サンディ!撤退だ!」
『『了解!』』
ヘルメシエルとライトニングが変形し、離脱する。
カンヘルもビットを収納して後を追った。
「ふぅー。これでちょっかい出さなくなるだろ」
ヴォジャノーイはソファーに寝そべって呟いた。
メティとサンディはすでにログアウトしている。
子供はもう寝る時間だ。
「やりすぎじゃね?」
カトラスがヴォジャノーイに尋ねる。
「俺だってGMコールはしたんだよ?
ハラスメント攻撃はルール違反だって。
そしたらあのSD野郎『GM代理なら自分の判断でどうにかしろ』だとさ」
「それでか…。まぁ、拠点はFPで復旧できるからいいが…」
「そゆこと」
二人はクスッと笑った。
「じゃぁ、そろそろオレ達も落ちようぜ灯俊」
「おうよ」
二人はウィンドウを開き、ダイブアウトした。
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