八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百六十話 午後に何をするのかその五
「あそこもね」
「最上家はその中じゃやっぱり」
詩織さんはここでこう言った、それも寂しそうに。
「マイナーかしら」
「それを言うとね」
僕も返答に困って苦笑いになった。
「まあ政宗さんの話には関わるだけね」
「最上家はまし?」
「赤松家とかやられ役だから」
大抵の場合はだ。
「織田家がここまで来てね」
「自分が遊んでいて」
「播磨進出の時に攻められるか降伏勧告をしてね」
「もう戦うまでもなくね」
「あっさりとね」
本当にこう言う位にだ。
「終わるよ」
「降伏勧告ってあれよね」
香織さんもその話を聞いて言ってきた。
「弱い相手がされるのよね」
「物凄く強い相手にね」
「じゃあ赤松家とか小寺家は」
あと別所家もだ。
「降伏勧告を受ける」
「そうした家なのね」
「そうなんだ」
「じゃあ織田家でやっても」
「武田家や上杉家は印象に残るけれど」
それと何といっても今川家だ、桶狭間のことがあるので今川家のことはとても印象に残る。あとは本願寺だ。
「播磨の大名家は何処もね」
「印象に残らないの」
「播磨を手に入れることは頭にあっても」
それでもだ。
「これといってね」
「私達が今いる場所でも」
「僕の生まれ育っている場所でもね」
それでもだ。
「何かね」
「印象に残ってないのね」
「そうなんだ」
ゲームのうえではだ。
「どうにもね」
「むしろ信長さんの方が印象に残る?」
「うん、あと信長さんをやっていたら」
兵庫つまり播磨は天下統一の時に勢力圏に収める一国に過ぎなくてもだ、豊かな国ではあるけれどだ。
「美濃とか近江とかね」
「そうした国の方が印象に残るのね」
「そうなのね」
「あと尾張だね」
何といっても最初の本拠地であるこの国だ。
「岐阜城とか安土城とかのイベントもあるし」
「ああ、岐阜城に安土城ね」
「その二つのお城は有名だからね」
二人で僕に言ってきた。
「天下布武に平安楽土」
「信長さんの代名詞でもあるし」
「あと比叡山とかもね」
滋賀県にあるこのお寺のことも印象的だ、史実では信長さんが焼き討ちしたと書かれているけれど実際は一部を焼いただけみたいだ。
「それと浅井家とか将軍様とか本願寺とかね」
「そうしたイベントが一杯あって」
「そっちの方が印象に残るってことね」
「うん、だから播磨はね」
三木城の干し殺しがあるのが嫌にしてもゲームのイベントではない。同じ様な話が鳥取城にもあってそっちの方が有名だろうか。
「どうしても影が薄いね」
「戦国時代全体で?」
「ひょっとして」
「そうなんだよね、戦国時代はね」
その全体でだ。
「兵庫は影が薄いよ、源氏物語や源平じゃ違うけれど」
「源氏物語だとね」
香織さんが言うには。
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