八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百五十五話 天理教の教会その十四
「自分だけでね」
「偉そうにしていてね」
友奈さんも言ってきた。
「そうしてね」
「そう、歩く時でも」
僕はわざと胸を反り返らせてふんぞり返ってみせた、何処かの映画監督がテレビでいつもそうしているみたいに。
「こんなのでね」
「腕を大きく振ってね」
「どれだけ偉いんだって感じで」
「挨拶をされてもまとも返さない」
「そんなのだよ」
体育会系の悪い一面だろうか。
「もう自分が一番偉くて」
「そんな風に思っていて」
「傲慢でね」
「神様も仏様も信じていない」
「そんな風なんだよね」
「神様仏様を敬うのも大事ね」
友奈さんはこうも言った。
「本当に」
「そんな奴にならないってことを考えたら」
「そう思ったわ、じゃあ」
「その神様のところにね」
「今から行くのね」
「見えてきたでござるな」
マルヤムさんは前を見て僕達に言ってきた。
「天理教の教会が」
「あそこだよ」
瓦の屋根の建物があってその横に通路を伝って一軒家がある、よく見たら建物は立派だけれどお家は質素だ。
「あそこが八条分教会だよ」
「そうでござるな」
「僕が子供からよく行っていた教会なんだ」
このことを笑顔で話した、そしてだった。
僕達三人は教会に近付いていった、そうしてその中に入るのだった。
第百五十五話 完
2017・9・8
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