八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百五十五話 天理教の教会その二
「奥華も古い大教会でその下に二百六十以上の教会があって」
「大きいわね」
「同じ八尾市にもっと古くて大きい大教会もあるけれど」
「それでもなの」
「まあ大きい方だね」
天理教全体でもだ。
「あそこは」
「やっぱりね」
「それで八条分教会は」
「奥華の中にあって」
「下に合わせて十位教会があるかな」
「大きくない?」
「そうだね、実際建物も立派だし」
実はあの震災で一回壊れている、何でも神戸の空襲の時も結構危ない状況だったと聞いているけれどこの時のことは僕も知らない。
「ただお家自体は」
「小さいの」
「そう、神殿は立派なんだ」
こちらの場所はだ。
「けれどね」
「教会の人達が住むお家は」
「慎ましいよ」
「そうなの」
「天理教の人は贅沢しないから」
このことはかなり徹底している。
「それでね」
「住むお家はなのね」
「普通だよ」
むしろかなり質素な方だ。
「そうなんだ」
「成程ね」
「学校の中の教会もね」
あそこにしてもだ。
「教会の神殿は立派でもね」
「そういえばお家は」
「質素だよね」
「そうね」
友奈さんも見ていたので知っていて頷く。
「結構以上に」
「それが天理教なんだ」
「神様のおられるところは立派にして」
「自分達は質素なんだ」
「そうなのね」
「だからものもね」
それもだ。
「大事に使って大事に食べてるんだ」
「粗末にしないの」
「絶対にね、これから行く教会もそうだから」
八条分教会もだ。
「お家は質素でご家族の人達もね」
「贅沢とは無縁なのね」
「そうなんだ、ただ質素でも」
本当にそうした生活を送っていられていてもだ。
「幸せそうなご家庭だよ」
「質素でも心が豊かでござるな」
「そうそう、そうなんだ」
僕はマルヤムさんの今の言葉にその通りだと返した。
「本当にね」
「それはいいことでござるな」
「お子さんも三人おられて」
「そうでござるか」
「うん、一番上の人は大学生で」
天理大学に通っていて今はそちらにおられる。何かあちらでは詰所に住ませてもらいながら勇んでいるらしい。
「二番目の人は高校生で」
「拙者達と同じでござるな」
「学校も一緒だよ」
八条学園高等部だ。
「宗教学科にいるから」
「天理教のでござるな」
「そうだよ」
「そしてそこで、でござるか」
「天理教のことを勉強してるよ」
「そうでござるか」
「一番下の娘は小学校高学年で」
そしてだ。
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