夢幻水滸伝
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第五十二話 東国からの使者その十四
「それは」
「そや、国力で劣る勢力が勝ち残るにはや」
「他の長所を使うことで」
「勝つんや、策とな」
「我々星の者達の力ですね」
「それを使うことや」
まさにというのだ。
「そうして勝つことや」
「そうなりますね」
「その為の用意もしてるしな、まあ統一したらな」
まさにその時はというのだった。
「でかい戦がはじまるけどな」
「日本はですね」
「絶対に生き残るわ、勝ってな」
「国力が劣る者達が常に負ける訳ではない」
吉川は鋭い目で言った、今も軍服姿でその目には鋭い光が宿っている。
「そういうことだ」
「そや、そこをどう補うかでな」
「こちらの長所を活す」
「そうもしてや」
そのうえでというのだ。
「勝つものや」
「その通りだな、太平洋との戦の時はな」
まさにとだ、吉川はさらに話した。
「私もやることが多いな」
「正直メインの一人や」
「海で戦うからにはな」
「そや、ほんまにや」
実際にというのだ。
「自分の力が頼りになる」
「そういうことだな」
「他の勢力は空と海からや」
この二つからというのだ。
「こっちに来るからな」
「それでだな」
「そや、その二つでの戦になるさかいな」
「私もだな」
「出番や、ただな」
「ただ、か」
「こっちも決戦の時の切り札は用意してある」
こうも言った芥川だった。
「そしてそれは統一の時に話すわ」
「その時にか」
「今はちょっと待ってくれ」
「ここにいる面々にも話せないことか」
「そや、この中でも限られたモンだけがまだ知ってる」
こう吉川に話すのだった、綾乃と中里そして太宰を見ての言葉だt6た。
「それが完成してな」
「日本統一の時にか」
「見せるわ、そやからな」
「まだだな」
「それは見せられん、それでもな」
「その切り札を使ってか」
「決戦に挑む、まあ自分が考えることは相手も考える」
芥川はこうしたことも言った。
「そやからこっちの切り札は相手もや」
「アメリカ、中国、南洋、中南米とアフリカの連合もか」
「何処も今現在で用意しようとしてるかもな」
こうした予想もするのだった。
「そうかも知れんわ」
「そうか、しかしだな」
「その切り札がないとちょっと以上に連中には勝てん」
太平洋の他の勢力にはというのだ。
「それがないとな」
「そうしたものか」
「そや、それでや」
「海もだな」
「自分には頼むで」
「任せろ、海は私の遊び場だ。そして真の遊び人はだ」
吉川は決して遊び好きではない、遊ぶことは遊ぶがそれを好んですることもましてや溺れることは決してない男だ。
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