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夢幻水滸伝

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第五十二話 東国からの使者その八

「これより」
「そうしよな」
「はい、それとですが」
「これからはやね」
「私は戦については専門外です」
 太宰の職業は政治家だ、だからこそ関西の宰相も務めているのだ。生粋の文官であるが為にというのだ。
「ですからこれからのお話は」
「太宰君はせえへんな」
「はい、後はです」
 太宰は中里、そして芥川を見て綾乃に述べた。
「お二人にお任せします」
「そういうことでな」
「それでは」
 これで太宰は言葉を止めた、そうしてだった。
 まずは中里がだ、綾乃に話した。
「ほな二十六万の軍勢のうちな」
「二十万でやね」
「一気に攻めるで」
 そうするとだ、中里は言い切った。
「越後、甲斐、そして駿河からな」
「そうするねんな」
「兵の数はややこっちの方が有利や」
 二十万と十四万、これだけの違いがあるというのだ。
「六万、しかしや」
「六万の差もやね」
「下手をすると覆される」
「そやからやね」
「手堅く攻めてくで」
「そうするねんな」
「星のモンの力を使う」
 まさにというのだ。
「そうしてや」
「六万の有利に加えてやね」
「星の連中の力を使ってな」
「一気に攻めるんやね」
「相手は九人、天地人合わせてな」
 中里は東国の星の者達の数のことも話した。
「それに対してこっちは攻める星の連中だけでもな」
「うち等入れて二十七人やしな」
「今回私は不参加ですにゃ」
「僕もですね」
 弥生と中原が言ってきた。
「わしは商業の内政に専念して」
「私は内政全般ですにゃ」
「そやから今はや」
 弥生と中原、他の内政に専念する面々を置いてというのだ。
「二十七人で攻めるんや」
「これが肝要や」
 今度は芥川が言った。
「合わせて二十七人の星のモンがや」
「今回のうちの戦の大事なとこやな」
「そや、兵の差は六万でもな」
「星のモンの数やと三倍」
「その違いで攻めるんや」
「そういうことやな」
「まず東国の天の星は二人や」
 天地人の三段階で最も上の位の者はというのだ。
「さっき来た日毬ちゃんとや」
「棟梁の幸田やな」
「その二人や」
 合わせてというのだ。
「そして後の七人はな」
「地と人やな」
「そうなってる、この違いでどう戦うか」
「まさにやな」
「そこが大事や、向こうの星のモン一人にや」
「こっちは三人で向かう」
「その要領でや」
 まさにというのだ。
「攻めていくで、もっと言えばな」
「敵の軍勢もやな」
「星のモンと戦術、装備で攻めてな」
「そしてやな」
「攻めていってや」
「勝つんやな」
「そして攻める目標はな」
 芥川はその場所の話もした。 
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