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夢幻水滸伝

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第四十九話 軍師の傾きその九

「間違いなく」
「そうだね」
「では、でおじゃる」
「あんたが案内役するんだね」
「そうさせてもらっていいでおじゃるか」
「いいよ」
 玲子は夏目に笑って答えた。
「それじゃあここはね」
「任せたでおじゃる」
「それじゃあね」
 こうしてだった、夏目が二人に礼儀正しく対応しそのうえで空船に乗せたうえで北ノ庄城にいる綾乃の前に案内した。そうして北ノ庄城の本丸にいる彼女の前にも案内した。
 夏目の案内を受けた二人はすぐに綾乃に自分達の考え即ち東海北陸の考えを話した。すると綾乃は少し驚いた顔になって言った。
「ほんまにええん?」
「いいだがや」
「もう決めたことだ」
 二人はその綾乃にすぐに答えた。
「関西の陣営に降る」
「兵も領土もそっちに入るだがや」
「そして我等もだ」
「あんた達がよかったらだがや」
「うち等に入ってくれるんやな」
 綾乃は二人にこのことを確認した。
「そうしてくれるんやな」
「そっちがそれでよかったらだがや」
「そうさせてもらう」
「わかったわ」 
 綾乃は二人の言葉にまずは頷いた、そしてだった。
 あらためてだ、彼等に微笑んで答えたのだった。
「六人やね」
「そうだがや、全員だがや」
「加えてもらいたいが」
「そうしたらだがや」
「後は離れることはない」
「ほなよろしゅう頼むわ」
 綾乃は二人に微笑んだまま再び答えた。
「今から、そしてな」
「この世界を救う」
「そうするのだな」
「そうしよな、ほな中里君と芥川君にも連絡するさかい」
 自分と同じ神星であり関西のまさに両翼である二人にというのだ、ついでに言えば綾乃自身は頭となる。
「それで正式にな」
「わし等は関西だがや」
「この勢力に入るな」
「そうなるわ、すぐに二人もここに呼ぶさかい」
 その中里と芥川をというのだ。
「三人でな」
「話をしてだがや」
「このことが正式に決まるか」
「そうなるで」
 綾乃は二人に話した、そして実際に中里と芥川を北ノ庄城に呼んだ。そうして三人で坂口、室生と面体した。
 するとだ、中里はすぐにこう言った。
「よし、これでや」
「東海北陸はやな」
「僕等の仲間や」
 綾乃への返事は笑顔でのものだった。
「何も言うことはないわ」
「そやねんな」
「僕もや」
 次は芥川が言った、彼も笑顔である。
「それでええわ」
「ほなこれでやな」
「三人の意見は一致したな」
「これで決まりやな」
「まあ綾乃ちゃんが決めたらおおよそ決まりやし」
「棟梁やしな」
 棟梁の存在はそこまで大きいのだ、この世界においては。
「それやったらな」
「これで決まりってことで」
「東海北陸の領土も民も兵も組み入れれる」
「六人の星の奴もな」
「そうなるな」
「そやな、ほな二人共これから頼むで」
 綾乃はにこりと笑って坂口と室生にも話した。
「関西としてな」
「日本から太平洋を統一してだがや」
「世界も救うな」
「そうしよな、これで西国が統一されたわ」
 日本のそう区分されている地域が全てというのだ。 
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