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獣篇Ⅲ

作者:Gabriella
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16 壁に耳あり、障子に目あり。

ってかアンタ、そんなキャラだったっけ?これはボケなの?本気なの?

_「生憎、まだ独り暮らしを謳歌したいんだけど…」

_「もう十分楽しんでるだろォ?」

_「いやいやまだ足りない」

_「大丈夫だァ、オレはお前さえいれば満足だ。」


こないだまでこの腐った世界をぶっ壊す、とか言ってたやつがこんなこと言うなんて、世も末なのではなかろうか?

_「世界は…?」

_「は?」

_「世界はぶっ壊さなくていいの?」


_「世界はぶっ壊す。だがお前さえ側にいない世界はぶっ壊せない。」


頭、大丈夫かな、この人?


_「それって告白?プロポーズ?」


いつのまにか咥えていた煙管を外し、
ま、そんなとこだろォなァ。と呑気に言った。

_「…いいわ、考えさせて。私にだって色々と事情があるの。片付けなきゃいけないこととか、まだたくさんあるの。でも、」

と、耳元に口を近づける。

_「その言葉、しかと受け取ったわ。」


じゃあ、と反物を広げる。

_「早速作業としましょう。」


作業を進めて行く一方で、
どうにも体調が悪い。
風邪なのか、なんかの病気なのか…


だが、進めていかねば。


***

男の姿になってトランシーバーから声を聞く。


バーのようだ。
平子とバーテンが話しているのが聞こえる。

作業を進めて行く一方で、
どうにも体調が悪い。
風邪なのか、なんかの病気なのか…


だが、進めていかねば。


***

男の姿になってトランシーバーから声を聞く。


バーのようだ。
平子とバーテンが話し 作業を進めて行く一方で、
どうにも体調が悪い。
風邪なのか、なんかの病気なのか…


だが、進めていかねば。


***

男の姿になってトランシーバーから声を聞く。


バーのようだ。
平子とバーテンが話しているのが聞こえる。


_「かぶき町最強の男は誰だってェ?お前さん、お登りさんかィ?たまにいるんだァ。命知らずのチンピラがァ。止めとけ。この町は格が違う。江戸中からゴロツキ、凄腕、侠客、落武者が集まってくる。ならず者の量残飯だ。悪いこたァ言わねェ。こいつを一杯飲んだら田舎に帰んなァ。…何ィ?土産話にィその天辺の話 聞かせろォ?…お前さんも好きだねェ?まず、別格の怪物共が4人。
鬼神マドマーゼル西郷、大侠客の泥水次郎長、孔雀姫華蛇、女帝お登勢。4つの勢力がにらみ合い、微妙な均衡状態を保ってるんだァ。喧嘩最強は誰だってェ?おめェじゃァ、足下にも及ばねェ猛者(もさ)ばかりよォ。特に西郷と次郎長は攘夷戦争の折、大暴れした豪傑。まァ今じゃァ歳食って表立って暴れたりしねェみたいだが、現役ってなるとォ…泥水ん所の若頭、クロゴマのカツオかねェ。今最もかぶき町で恐れられてる男よォ。西郷んとこにも元攘夷志士がうじゃうじゃいやがる。ただの噂じゃァ洒落にならねェ組織と繋がってるらしい。
 
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