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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百五十一話 宗教と妖怪その八

「怖くないわね」
「むしろ悲しいですね」
「切支丹のこともあるし」
 江戸時代は徹底的に禁止されていた、何でも幕府は民衆が奴隷にされたりすると聞いて驚いてそうしたらしいが本当にそうなっていたという。
「魔界転生とかね」
「ゲームでもありましたね」
「サムライスピリッツね」
「どの作品でも悲しい役どころでしたね」
「島原の乱のことがあって」
「そうですよね」
「だからね」
 そのイメージからというのだ。
「あの人が吸血鬼だとね」
「独特の雰囲気が出ていて」
「いい感じだと思うわ」
 実際にというのだ。
「私にしても」
「じゃあ読まれてみます?」
「そうね、受験が落ち着いたら」
 それからというのだ。
「読んでみるわ」
「わかりました」
「横溝正史さんね」
「はい」
 誰が書いたかをまた答えた。
「あの人です」
「タイトルは髑髏検校ね」
「そうです」
「あの人らしいタイトルね」
 横溝正史さんらしいというのだ。
「如何にもって感じね」
「金田一耕助みたいに」
「そのままね、ただ探偵さんじゃなくて」
「吸血鬼です」
「それでヘーシング教授も」
「出ます」
 そのポジションのキャラクターもだ。
「出てです」
「天草四郎さんと戦うのね」
「そうなんです」
「やっぱり吸血鬼は敵がいないとね」
「映えないですよね」
「そう、敵もいてね」
 そうして死闘を繰り広げてこそだ。
「映えるのよ」
「ドラキュラ伯爵みたいな作品は」
「映画でもね」
「それで絶対に倒されるんですよね」
「最後はね」
 そうして大団円となるのだ。
「それがいいのよ」
「そうですよね」
「じゃあ読んでみるわね」
「そうしてみて下さい」
 受験が終わればとだ、僕は日菜子さんに笑顔で話した。そうしてそのうえでだった。僕達は。
 八条荘の中に入った、そうして日菜子さんは自分のお部屋に入り僕は書斎に入った。するとだった。
 書斎に入って暫くして井上さんが来て僕に聞いてきた。
「髑髏検校はあるか」
「あの、まさか」
「今日菜子から聞いてだ」
 それでというのだ。
「少し見てみようと思ってな」
「読まれないんですか」
「それは受験が終わってからだ」
 日菜子さんと同じことを言った。
「落ち着いてからだ」
「それからですか」
「そうだ、大学は八条大学だ」
 この大学をというのだ。
「受験するがな」
「推薦ですね」
「校内のな」
「じゃあかなり受かりやすいですね」
 僕達の学校はそもそも八条大学の付属になる、これは保育園から中等部までそうで高等部の全部の学科がそうだ。 
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