八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百五十話 沖縄でもその十二
「自分達が権力者を目指してるじゃない」
「それも革命で」
「非合法な手段でね」
暴力革命、それでだ。
「民主主義でもないし無法だし」
「法律もどうでもいいってことですね」
「そうしたこともわかってなくてよ」
「権力に反対するならいい、はですか」
「生きている価値すらないわよ」
そのレベルでというのだ。
「そこまでの馬鹿よ」
「そうした人にお会いしたこともありますか」
「あったわ、それで一回ね」
「ぶん殴ったんですか」
「そうしたわ」
本当にというのだ。
「他人の痛みをわかれってね」
「そうしたこともあったんですね」
「空手の稽古に連れて行ってね」
「その場で殴ったんじゃなかったんですか」
「そんなことはしないわよ」
絶対にという返事だった。
「それをしたら暴力だから」
「暴力は振るわない、ですか」
「だからね」
日菜子さんのポリシーだ、空手の稽古はしても暴力は決して振るわない。例えそれがそうした馬鹿でもだ。
「その場で一撃お見舞いしてね」
「言われたんですか」
「他人の痛み位わかれってね」
「当然のことですね」
「そうでしょ、民主主義も法律も何よりも」
「他人の痛みもわからない」
「とんでもない馬鹿だったわ、そんな馬鹿がね」
まさにと言うのだった。
「学校の先生だったし」
「学校の先生ですか」
「そうだったのよ、これが」
「そうした先生って多いですね」
「そうよね、どうもね」
「何か不自然に多いんですよね」
日本の学校の先生はだ、宗教もかなり軽視している人も多い。
「どういう訳か」
「そんなので生徒を教えられるのか」
「凄く疑問ですよね」
「本当にね、そんな馬鹿になることを考えたら」
「宗教を学ぶ方がですか」
「ずっといいわ」
こう僕に話してくれた、日菜子さんと下校中にお話をしてだ。僕はまた大事なことを学んだ。
第百五十話 完
2017・8・1
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