| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

『馳せる』

作者:零那
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

『Samurai』



最初、あなたにはお世話になった。
私を掬ってくれた彼女の愛する人だったから。

常に理想のあなた達だった。
周りに羨まれるあなた達だった。
幸せそうで微笑ましいあなた達だった。

強いあなたには、危なかった時に助けられたこともあった。
少し、2人だけで話したこともあった。

彼女だけを一途に想うあなた。
彼女が幸せな気持ちで居れる理由。
あなたに愛されてる彼女。
それが何故だかすごく嬉しかった。
此の2人はズットズット離れる事は無いと、誰もが思っていた。

なのに、狂った花にあなたは惑わされ翻弄された。
それからの彼女は壊れてく一方で...。

あなたも壊れてった。
私にはもう何も出来無い。
引き返せないところまでいってしまったあなた。

無様な逝き方をしたね。
でもそれは最期に彼女を選んだ逝き方。
そんな強い想いが在ったなら何故あの時...。

案外幼稚なあなただったと気付いたのは逝った後。
ソッチでは絶対彼女を幸せにしないと赦さない。


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧