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夢幻水滸伝

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第四十二話 西国統一その九

「かなりでかい島が舞鶴の少し北にあってな」
「その島にやな」
「そや、武器の工房や米や味噌の倉庫を置いてな」
「それだけやないな」
「相当大きな島やからな」
「あれやな、島に田畑を作るんやな」
「そや、屯田制ってあるやろ」
 芥川はここでこの制度の話をした。
「兵士が田畑耕していざって時は戦う」
「昔日本でも北海道でしてたな」
「明治の頃な」
 三国志で有名な曹操がはじめたものだ、曹操は荒れた土地を開墾し兵糧を確保し国力を高める為にそうしたのだ。
「それもやってな」
「自前で食料も作れるか」
「そうした基地にするで」
「大がかりな基地やな」
「しかも何十万も入られるな」
 今度は兵の数も話した。
「そうした基地にするで」
「何十万か、日本の主力やな」
「何十万の兵が食料も作りつつや」
「移動してか」
「そうして戦える基地にするで、そしてな」
 芥川は中里にさらに話した。
「その基地を使って他の勢力と戦うんや」
「他の勢力って言ってもな」
 ここで中里はさらに話した。
「日本の勢力との戦には間に合わんやろ」
「ああ、何十万もの兵が入って屯田もする基地や」
 浮島そのものが基地でというのだ。
「もう大きな街みたいなもんやからな」
「それを築くとなるとな」
「かなり時間がかかるからな」
「それでや」
「東海や北陸との戦には間に合わんな」
「東国との戦にもな」
 彼等と戦うことになってもというのだ。
「間に合わんわ」
「やっぱりな」
「アメリカや中国との戦で使うんや」
 その時にというのだ。
「神星の連中が率いてるな」
「太平洋の覇権を巡る戦の時にか」
「使うで」
「つまり太平洋で戦う為の戦か」
「そや、太平洋は大海原や」
 この世界でもとだ、芥川は中里に話した。
「そこで有利に戦うにはな」
「そうした浮島を拠点として戦うのが一番やな」
「浮島と合わせて艦隊も動かしてな」
「海と空で戦う」
「そうするんや」
「それで動力はやな」
 綾乃は芥川に浮島をどうして動かすのかの話をした。
「それはうち等やな」
「そや、僕等神星の人間は念動力も強い」
 芥川は綾乃にも答えた。
「その動力をさらに増強する道具がある」
「それをエンジンにしてやな」
「僕等の世界で言うな」
「動かしてくんやな」
「僕等がな」
 神星の者達がというのだ。
「そうしてくで」
「順番で動かしてくんやな」
「そうやけどこの道具を使ってもな」
 ここで悪がタワは微妙な顔になって綾乃に話した。
「相当な力を使って疲れるからな」
「それでやな」
「使うのは順番にせんとな」
「長い時間動かせられんか」
「何十万の兵がおられる浮島や」
 また浮島の大きさについて話した。 
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