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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百四十四話 お盆の後の海その八

「性格はいいんだね」
「そうですわね」
「李鉄牛とは全く違って」
「その人はどうしようもないですわね」
「うん、もうね」
 この好漢はどうしようもない、マナーにおいては。
「すぐに暴れるから」
「魯智深以上に」
「勿論武松よりもね」
「悪人ですわね」
「物凄い人を殺してるし」
 中にはとんでもない理由で殺したりもしている。
「そう考えるとね」
「どうも、ですわね」
「ラグビーも出来ないよ」
「むしろ他のスポーツも」
「ラフプレイの限りを尽くすから」
 本当にだ。
「怖いよ、グラウンドに出すのは」
「とても」
「というかラグビーで乱闘されたら」
 エリザさんが言うには。
「ラグビーが汚れる」
「ラグビ―自体も」
「そうなるから」
「だからなんですね」
「私は李鉄牛はラグビーしたら駄目だと思う」
「じゃあ魯智深は」
「微妙」
 そうだというのだ。
「というか暴れたら即刻永久追放」
「永久追放ですか」
「水滸伝読んでたら同じこと繰り返してるし」
「お酒飲んで暴れて」
「反省するタイプじゃないし」
 だから繰り返す前にというのだ。
「容赦なく」
「永久追放ですか」
「そうしないと駄目」
「ううん、そう言われますと」
「厳しい?」
「厳しいですが」
 それでもだ、あの好漢の性格を考えるとだ。
「妥当かも知れないですね」
「紳士のスポーツ」
 ラグビーはとだ、エリザさんの言葉は厳しいものだった。
「それをはみ出すなら許せない」
「紳士ですか」
「紳士に相応しいマナーと教養がないと」
 それこそというのだ。
「ラグビーはしたら駄目」
「教養も必要ですか」
「人としての」
「何か貴族のスポーツって感じですね」
「実際にそうですわよ」
 ジョーンさんが僕に話してくれた。
「イギリスでは」
「あっ、そうなんだ」
「平民はサッカーでして」
「それでラグビーは」」
「上流階級のスポーツですわ」
「イギリスってそこら辺階級あるんだね」
「そうですわよ」
 その通りという返事だった。
「ニュージーランド等は違いますけれど」
「あっちではそうなんだ」
「先程ジョジョのお話が出ましたわね」
「うん」
 そうだとだ、僕も答えた。
「そうだね」
「ジョジョは貴族でしたわね」
「そういえば」
 あの初代は間違いなくそうだ、ラグビーをしていた彼は。 
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