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〜高校生組〜 妹達を追って
第7羽 視覚なんて簡単に狂うもの
前書き
ただ敵と戦うだけの話になってきたような。まあなんとかしますよ。
「あれ、こんなとこあったかしら…」
少し狭い路地裏を歩く三人。そこはどこも通り慣れたはずの木組みの街。しかし三人はすっかり道に迷っていた。
「建物の色合いが変わるだけでこんなにも分からなくなるとはな…」
「ここ、多分前にチノちゃん達とシストした時のゴールだよ。ってことはここからこう行けば…」
記憶を頼りに進んでいくと、どうやら無事大通りに出たようだ。
「でかしたココア!ここに出られればあとは…あった!あったぞ!」
見慣れた色をした建物が眼中に入る。他の建物が異彩を放つ中、ラビットハウスだけはいつもとなんら変わらぬ様子でそこに佇んでいた。モデルガンを構えたリゼを筆頭に恐る恐る中に入る。
「誰かいそうですか?」
「人の気配はないな…しかしドアは壊されていないし、ドアのサイズを考えてもあの青い化け物が外に出た様子はないから家のどこかに潜んでるはず…あ、おい!」
人の気配がない、と聞いたココアはタッと飛び出し、二階へ向かっていってしまう
しばらくすると、追っていったシャロがココアを連れて帰ってきた
「まったく…気配がしなかったとは言ったが、あの化け物が二階にいない保証はないんだからもっと慎重に行けよ?」
「えへへ、ごめんごめん」
「他の部屋にも誰もいなかったわ。もう違う場所に行ったのかも知れないわね」
「じゃあ…甘兎庵にでも行ってみるか。もしかしたら自分の店で私たちが来るのを待ってるかもしれないからな」
リゼの提案に二人がうなづいた。
再び異様な街へ繰り出した三人。やはり街の地形自体は変わっていないようで、本来あるべき場所に、やはりおかしな色彩をした甘兎庵が佇んでいた。
「色がおかしいけど、確かに甘兎庵だね」
「わ、私の家まで…」
シャロはといえば、自分の家を見て愕然としている。それでも元の家よりかなり派手になっていたが。
リゼがそのドアを開けようと手をかけたその時、突如甘兎庵へ行くのを阻むかのように家の向こう側から飛んできた大きな影。
それは全身黒く人型で、鋭い大きなツノと牙を光らせ、人間の三倍ほどの巨体を持った鬼のような生き物。それを目にした彼女らは一瞬にして悟った。
(((ラスボスだー)))
後書き
ちょっと話の作り方に困って一羽の長さも更新頻度も落ちました。次は早めに出します。
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