夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三十八話 豊後の拠点その十一
「そうしていくんや」
「そうして水軍もやな」
「一緒に進ませる」
浮島もというのだ。
「こうしていく、ただこのこともな」
「相手もやってるか」
「そこは念頭に置いておくんや」
人間の考えることは大体同じである、そうしたことも考えてそのうえで動かせていくべきだというのだ。
「自分がどれだけ凄いこと考えてもな」
「相手も考えてる」
「そう考えておくことや、まして東南アジアオセアニア連合にはあの二人がおる」
芥川の顔がまた変わった、それもかなり鋭いものに。
「リーとシェリルがな」
「四智星のうちの二人がやな」
「リーは教養でシェリルは術でそれぞれ僕より上や」
「それだけの相手やからか」
「油断出来ん、当然他の神星の連中もや」
米中そして中南米をそれぞれ率いる中里以外の将星の者達もというのだ。
「賢い方やしな」
「アホややないな、確かに」
「しかもあっちにも軍師がおる」
「条件が揃ってるな」
「やってくるわ」
動く浮島による基地を造り出すことはというのだ。
「間違いなくな」
「それでやな」
「そや、そうしたことはや」
「絶対にやな」
「あっちもしてくる、しかしや」
「浮島があるとないとでやな」
「全然ちゃう」
まさにというのだ。
「それでや」
「用意しとくか」
「日本統一したら本格的に造り出してな」
「太平洋統一に使うか」
「そうする、それを使って勝つで」
中里にはっきりと言い切った。
「ええな」
「わかった、ほなな」
「ここでも勝つ」
この九州でもだ。
「そして西国を統一するで、あと琉球を手に入れたら貿易を通じて」
「情報もやな」
「そや、あそこは太平洋どころか欧州やインドロシアそして中近東やアフリカからも商人が集まってる」
「世界中の商人が集まってるか」
「この世界のな」
まさにというのだ。
「そやからな」
「あそこで情報を集めるか」
「そうしてく、勿論神戸や土佐の港も使ってく」
「土佐の港は大きくしてくか」
「そこで豊かにしてく」
そうした考えだというのだ。
「貿易でがっつりな」
「長崎もあるしな」
「西日本は世界を相手にしてる港も多い」
国内だけでなく、というのだ。
「東にも横浜があるけどな」
「西日本に多いか」
「そうした港を全部使って儲けるんや、そして情報もや」
それもというのだ。
「かなりのものになる」
「それでやな」
「そや、情報も仕入れてな」
そしてというのだ。
「外交にも活かしてくで」
「特に今は太平洋やな」
「各勢力のな、どんな些細なことでも話は流れる」
「噂も何でもやな」
「すぐに出て来てや」
そしてというのだ。
「伝わる、ただ話はな」
「聞かんと伝わらん」
「そや、そやからそれぞれの港でな」
琉球だけでなく神戸や土佐、長崎のだ。
「話を聞いてくで」
「そうするか、それで特にやな」
「琉球でや」
「この世界ではあそこはそんなに凄い貿易港か」
「もう国自体がそうやと言っていい位か」
「そこまでか、ちょっと見てみたいな」
琉球自体に興味を持ってだ、中里は言った。
ページ上へ戻る