夢幻水滸伝
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第三十八話 豊後の拠点その三
「可愛い女の子達が海に出てや」
「水着になって泳ぐ」
「そうなるで」
「そうか、そういえばこっちの世界水着もあるな」
中里はこのことも言った。
「下着もブラやショーツやしな」
「普通になってるやろ」
「ああ、こっちの世界はな」
「着物の下はブラやショーツや」
笑って言う芥川だった、このことについては。
「ラインが見える場合もあるな」
「それ言うか?」
「男同士やから言う」
中里に対してというのだ。
「鵺も狐も雄やしな」
「そいつ雄か」
中里は芥川が乗っている九尾の狐を見て言った。
「鵺は多分そやろって思ってたけどな」
「声が男でわからんか?」
「殺生石のあの狐は雌やったからな」
玉藻前である、日本では鳥羽法皇に憑いたと言われていて中国やインドでも散々に悪事を働いたと言われている。殷の紂王を惑わした妲己がそれだとされている。
「それでな」
「それだけわしが男前やってことやな」
その狐が言ってきた。
「女と見間違うばかりに」
「そんな柴田連三郎先生のキャラみたいなことあるか」
「実際わしはそやろ」
「まあ狐にしては顔ええか?」
「もう超絶美形やで」
自分から言う狐だった。
「狐の中でも」
「中でもかいな」
「そや、狐は元々美形の生きものやけどな」
「その中でもか」
「わしは水も滴るいい男や」
そうだというのだ。
「昔からもててもてて大変や」
「千年位前からか?」
「もうずっともててるわ、今は神具やけどな」
「それでももててるか」
「そうや、もて過ぎて困るわ」
「そうか」
「何か羨ましいとは思ってないな」
狐は中里の素っ気ない対応、所謂塩対応についてこう返した。
「別に」
「ああ、何しろな」
「何しろ?」
「狐の話やからな」
「人間の話やないからか」
「別に何とも思わんわ」
生物の種類が違うからだというのだ。
「特にな」
「そうか、そういえばわしも人間がもててもな」
「別に何も思わんやろ」
「それと一緒やな」
「そや、自分が美形でももててもな」
狐の言う通りにというのだ。
「どうでもええわ」
「そういうものやな」
「そや、まあとにかく自自分は雄か」
「そや」
「そのことがわかったわ」
今はっきりと認識したというのだ。
「ここにおるのは男だけか」
「女の子の兵隊も多いけどな」
全体の半分程がそうだ、この世界での軍はどの国もその半分位が女性だ。星の者達だけが女も戦う訳ではないのだ。
「今幸い周りには男しかおらん」
「それでこうした話も出来るんや」
芥川は中里にあらためて話した。
「女の子の下着の話もな」
「それもやな」
「ブラもショーツもあってや」
「水着もやな」
「ある、それで琉球を領土にしやらや」
その時はというのだ。
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