八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百四十話 夏の雨を見てその四
「その中にね」
「そうした人もいるの」
「あちらに行くのが好きな人もね」
何でもマニアらしい。
「いるよ」
「それでその人がなの」
「よく知ってるから」
一年の時同じクラスでよくどのメイド喫茶がいいかとか細かく話していた、神戸のお店のことも知っていた。
「その彼女がね」
「女の人?」
「そうだよ」
「女の人だったの」
「男だって思った?」
「ええ、メイド好きっていうから」
このことからだとだ、テレサさんも答えた。
「てっきりね」
「女の子でもそういう娘結構多いから」
「そうなのね」
「少なくとも日本だとそうだと」
「メイド愛は性別を超える」
「そこまで大袈裟じゃないよ」
僕は笑ってテレサさんに言った。
「ただ好きなだけだから」
「メイドさんについて」
「そう、それだけでね」
「別になのね」
「同性愛とかじゃないから」
僕はこのことも話した。
「驚くことじゃないよ」
「成程ね」
「そう、それでね」
「日本橋のそうしたお店にも詳しいの」
「そうなんだ、後ね」
僕はさらに話した。
「神戸のそうしたお店にも詳しいから」
「じゃあその人ともお話したいわ」
「メイド部じゃなくて空手部だけれどね」
「空手部なの」
「強い女の人にも憧れていて」
それでというのだ。
「二段だよ」
「結構以上に強いわね」
「うん、悪い娘じゃないし」
「今度紹介して」
「日菜子さんと同じ部活だしね」
「あっ、そうね」
空手部だからだ、日菜子さんは三年生でもいうそろそろ引退となるけれどそれでも同じ部活だ。
「じゃあ日菜子に聞いてもいいわね」
「僕以外にもね」
「じゃあね」
テレサさんも頷いた、そうした話をしていると。
今度はイタワッチさんがこんなことを言った。
「メイド服でバイクに乗るとか」
「日本のアニメじゃあったよ」
「日本のアニメ好みね」
「絵になるからね」
日本人の感覚ではだ。
「だからね」
「そういう演出もあるのね」
「あとメイド服でマシンガンとか」
それも派手にぶっ放つ。
「そういうのもあるよ」
「というかメイド服ありき?」
「うん、そこからね」
「バイクもマシンガンもなの」
「そうなんだ、日本じゃね」
「私としてはね」
イタワッチさんばバイク好きとして言った。
「やっぱりね」
「バイクが第一だね」
「そうあって欲しいけれど」
「日本じゃそうなんだ」
「メイド服第一なのね」
「そこからなんだ」
「バイクが一番じゃないと」
それこそとだ、イタワッチさんは言うのだった。
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