| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三十六話 長崎攻めその三

「そやからな」
「是非やな」
「統一したらあそこの内政も進めていく」
「何でもかんでも国は内政やな」
「それで力をつけてくんや」
「その力が戦にも生きるしな」
「むしろ戦の後や、大事なのは」
 国家にとってはというのだ。
「武田信玄さんや織田信長さんもそやったろ」
「どっちも戦よりも政に関心があったな」
 彼等は実は戦に勝つことよりもその後のことを常に考えていた、手に入れた場所をどうしていくことについてだ。
「確かに」
「それは僕等もや」
「それで山陽、山陰、四国の政もしててやな」
「この九州もや」 
 完全に関西の勢力としたならというのだ。
「その後はや」
「内やな」
「田畑も増やして工場も置いて港も整備してな」
「どんどん豊かにしてくか」
「国も民もな」
 そのどちらもというのだ。
「豊かにして商いも栄えさせて」
「ほな道も橋も整えて」
 商い、つまり商業には人の行き来が不可欠だ。その為の道や橋も整えなくてはならないということだ。
「それでやな」
「そや、まあアスファルトはまだないわ」
 道についてだ、芥川は笑って話した。
「土の道に術をかけてぬかるみにはならん様にしてく」
「そうして道を整えてるな」
「それで石の頑丈な橋も造ってな」
「人の往来を簡単にするんやな」
「そういうこっちゃ。やることは多いで」
 内政におけるそれはというのだ。
「どんどんやってくで」
「ほんま内政の話が多いし実際にやってるな」
「太宰が取り仕切ってな」
 関西の宰相である彼がというのだ。
「やってるさかいな」
「弥生ちゃんもおってな」
「しかも綾乃ちゃんもおる」
 棟梁である彼女もというのだ。
「綾乃ちゃんはむしろ政の方が得意やしな」
「戦よりもな」
「そやからこうして僕等が戦に出ても内政を進められてる、しかしこれが日本全土になると中原を入れてもまだ足りん」
「まだ星が必要か」
「そや、僕等は日本統一で終わりか」
「日本全体の内政もあるしな」
「さらにやろ」
 それで終わりではなく、というのだ。
「やるべき目標があるやろ」
「太平洋統一やな」
「それで太平洋全体も治める必要がある」
「太平洋全体で百人以上の星がおったな」
「大体百二十人はおるな」
「星の奴の大半がおるんやな」
「その中で日本にはまだ星の奴がおる」
 こう中里に話した。
「どの勢力にも入ってないな」
「その連中を加えていくんやな」
「そや、今後はな。その中には政が上手な奴も多いし」
「その連中を入れていってか」
「内政をさらにか」
「よくしていかなあかん」
「内政第一か、太平洋は広いし地域も色々で人も多い」
 こうしたことまでだ、中里は芥川に言われて話しだした。
「資源も豊かや」
「それでどんどんや」
「内政をしていってやな」
「豊かになってくんや」
「その為にもか」
「星の連中が必要や」
 今以上にというのだ。
「今の時点ではまあやっていけてるけれどな」
「太平洋全体を考えるとか」
「その連中も必要や、それで百数十人全員でな」
 その星の者達でというのだ。
「太平洋全体を内政で豊かにしていくんや」
「それで思いきり力つけてか」
「ロシアインド枢軸や欧州と戦うんや」
 そうしてこの世界の統一を目指すというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧