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ヘタリア大帝国

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50部分:TURN5 中帝国その七


TURN5 中帝国その七

「内乱の鎮圧にかかっている間にあそこを開けたのがまずかったある」
「そうある。失態だったある」
「あれは失敗だった的な」
「僕もあれは後悔しているある」
 中国は自分の妹と香港妹に述べる。
「満州は元々僕の国の一部でなかったあるから」
「そうあるね。兄さんもあまり関心がなかったある」
「僕の身体は北京から南ある」
 こう妹にも話す中国だった。
「満州は皇帝家の故郷あるが」
「私達の領地ではなかったあるから」
「あの時はどうでもいいと思っていたある」
 ところがだったのだ。
「あそこを足掛かりにして我が国を狙う様になったあるからな」
「満州は明け渡すべきでなかったある」
「言っても仕方ないあるがな」
 今更というのだ。
「まだ日本帝国があそこにいた方がましある」
「全くある。けれどある」
「満州は万歳爺のたっての要望ある」
 その奪還はだというのだ。
「だから。どうしてもある」
「そうあるな。私達も出撃して」
「満州を手に入れるある」
 中国の兄妹がやや渋々ながら決意を述べるとだ。ここでだ。
 香港妹がだ。こう一同に提案した。
「では私達がリンファより頑張る的な?」
「あっ、そうあるな」
 中国は香港妹の今の言葉にだ。はっとした顔になった。
 そしてそのうえでだ。こう言ったのだった。
「リンファに功を挙げさせずに日本帝国を撃退して」
「その勢いで満州を奪還すればいい的な」
「そうある。そうするある」
 こう言う中国だった。
「香港妹はいいこと言うある」
「ではリンファ提督の指揮に入りながらです」
 マカオ妹も言う。
「私達が活躍してあの方に功を挙げさせないでおきましょう」
「そうするある。では決まりある」
 中国は先程よりも明るい顔で言った。
「僕達がやるあるよ」
「では今から出撃ある」
 中国に続いて中国妹も言いだ。そのうえでだ。
 中帝国の国家の面々は彼等の意を決して出撃する。かくして北京に多くの戦力が集結していった。
 そして日本帝国軍もだ。今は満州にいた。そこでだ。
 田中がだ。手長猿や猫達を見ながらだ。こう言うのだった。
「まだ信じられねえな」
「猿や猫が提督をやれることですか」
「ああ。御前も喋ってるしな」
 こうだ。田中は久重にも言うのだった。見れば彼も軍に同行している。
「とはいっても御前は理由は知ってるさ」
「はい、津波様の改造手術のお蔭です」
「だよな。けれど艦隊指揮はできないよな」
「私はあくまで津波様の口です」 
 それだというのだ。
「ですから艦隊指揮はできないです」
「そうだろ?けれどこの連中はな」
 四匹の動物達を見ながらだ。また言う田中だった。
「ナチュラルに提督やってるからな」
「私もだけれど」
 史羅もいた。この場には。
「けれど私はいいのね」
「人間だからな。けれどこの連中はな」
「動物だから」
「だから犬とか艦隊指揮するってできるのかよ」
 田中は首を捻りながらさらに言う。
「命令とかできるのかよ」
「できるよ」
「ちゃんとね」
 しかしだった。ここでだ。
 そのアストロコーギーとアストロパンダがだ。こう田中に言って来た。
「こうして言葉も喋れるし」
「軍事の本も読んできてるよ」
「おいおい、本も読めるのかよ」
「そうだよ。津波様から貰ってね」
「それで勉強したんだ」
「あの博士手前等にも改造手術してたのかよ」
 かなり唖然となりながら言う田中だった。
「それで艦隊指揮もできるんだな」
「そういうことだからね」
「安心してね、田中さん」
 今度は猿と猫が田中に言う。
 
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