ヘタリア大帝国
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30部分:TURN3 新生連合艦隊その八
TURN3 新生連合艦隊その八
「髭は止めて下さい髭は!」
「普通の猫と変わらないな」
「敏感なんですう。止めて下さいよ」
「わかった。それではだ」
「はい。それでなんですけれど」
あらためてだ。久重は東郷に言ってきた。
「津波様からお話があります」
「わかった。では何だ?」
「東郷だったな」
久重の口調ではなかった。彼の口からの言葉だが。
「御前は戦争は何だと考えている」
「戦争がか」
「そうだ。戦争は気合や根性があれば勝てると思っているか」
平賀自身も東郷を見上げながら問う。
「それはどうなのだ」
「愚問だな」
「愚問か」
「確かに気合や根性、精神も必要だ」
「しかしだな」
「戦争は数に補給、それにだ」
それに加えてだった。
「技術だ。それも必要だ」
「言ったな、確かに」
「ああ。我が国にもな」
日本にもだというのだ。
「航空母艦が必要だ」
「そう言うのか」
「そうだ。ガメリカやエイリスの様にな」
「わかった。では航空母艦の開発は進めておく」
「他の艦艇もな」
東郷の注文は続く。
「今の第一世代の艦艇からさらに発展させたいがな」
「第二、そしてだな」
「第三、第四だ」
そうしただ。発展していかせたいというのだ。
「戦艦だけじゃなく空母もとにかく欲しい」
「何はともあれか」
「空母はかなりの戦力になる」
東郷は確信していた。このことを。
「今魚を使うことにした。魚によっては小魚を出してだ」
「航空機の様に使えるものもあるな」
「それを参考にできるか」
「わかった、やってみよう」
平賀も答える。そしてだった。
今度は久重がだ。自分から言ってきたのだった。
「にゃっはっは、津波様は天才なのです」
「それはわかる」
「その津波様にかかればどんな艦艇もすぐにできるのです」
「だから期待しているがな」
「後は兵器を運用する側です。それで東郷」
東郷にだ。言うのだった。
「御前はその采配で津波様の兵器を活かすのです」
「わかってるさ。それが俺の仕事だ」
「頼むのです。ただ御前はです」
「俺が?何だ?」
「途方もない女好きだと聞いています」
このことは彼も知っている様だ。
「それで津波様も申しております」
「俺のことをか?」
「だから一度会ってみたいと。そしてです」
「そしてか」
「中々いい男だと。津波様は申して・・・・・・にぎゃっ!?」
久重が言おうとするとだ。急にだった。
平賀は右手に持っているその大きなスパナで久重の頭をぐりぐりと責めだした。そうされてだ。久重は慌てふためきながら主に対して述べた。
「お許し下さい!スパナは駄目なんです!」
「・・・・・・・・・」
「わかりましたもう言いません。失言は撤回します!」
「・・・・・・・・・」
久重の謝罪の言葉を受けてだ。ようやくだった。
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