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夢幻水滸伝

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第二十九話 九州の星達その一

       第二十九話  九州の星達
 中里達は呉に着いた、中里はここでまずは呉の街並みを見たがそこで唸ってこうしたことを言った。
「何かここからな」
「海に出てやな」
「思いきり航海に出たいな」
「そう思うやろ、海はな」 
 まさにとだ、芥川が中里に笑顔で応えて述べる。
「見てるとな」
「人にそうした気持ちにさせる」
「魔力が備わってるんや」 
 こう言うのだった。
「あらゆる生物の母なる場所っていうだけにな」
「その話はこっちの世界でも同じか」
「そや、やっぱりこっちの世界でもな」
「生命は海から出たか」
「そや、途中までは地球と同じ進化でな」
「後でか」
「色々出て来たんや」
 そうだったというのだ。
「魔物とかがな」
「そうやねんな」
「ドラゴンとかな」
「この世界恐竜もおるしな」
「恐竜もおるし魔物もおってな」
 そしてというのだ。
「あっちの世界では絶滅した生きものも多い」
「そういえば播磨の海でアシカ見たわ」
「ニホンアシカな」
「あのアシカ絶滅してたな」
「残念ながらな」
「狼もおるしトキやコウノトリも普通に飛んでるし」
 絶滅していたり絶滅した生きものもだ。
「そこはちゃうな」
「ちなみにドード―鳥もおるで」
 この絶滅した鳥もというのだ。
「こっちの世界でのモーリシャス諸島にな」
「おるのか」
「そや、大切に保護されてるわ」
「それはええことやな」
「絶滅した生きものがな」 
 自分達の世界ではとだ、芥川は中里に笑って話した。
「おったりする」
「そうか、それに恐竜もおるんや」
「恐竜も絶滅した生きものになるな」
「そうなるな、どうして絶滅したかは諸説あるけど」
 隕石が落ちてきてその際の大規模な気候の変動で絶滅したという説もある、この説は近年有力だ。
「こっちの世界ではおる、稀少にしてもな」
「リアルロストワールドか」
「そのロストワールドが結構多いけどな」
「見な、始祖鳥だよ」
 玲子が笑って言うと実際に彼等の上をその黄色を地に青や緑の配色が加わっている爬虫類に近い顔の鳥が飛んでいた。
「この鳥もいるんだよね」
「あっ、始祖鳥か」
「食ったら結構美味いしね」
「鶏肉の味やな」
「そうだよ」
 実際にその味がするというのだ。
「焼き鳥にしても美味いよ」
「そうか、今度食ってみるか」
 中里は玲子にこう返した。
「この鳥も」
「そうしたらいいさ、じゃあね」
「ああ、港からやな」
「吉川の旦那と合流してな」
 そしてというのだ。
「海に出ようね」
「その海か」
「これからね」
「そうか、すぐに海に出るか」
「いや、その前にや」
 ここで芥川が言ってきた。
「やることがあるで」
「それは何や」
「折角呉に来たんや」
 だからだというのだ。
「牡蠣食うで」
「ああ、牡蠣な」
「あと柑橘類もな」
 こちらもというのだ。
「がっつり食うで」
「瀬戸内はそっちも有名やしな」
「色々な柑橘類があるわ」
「蜜柑だけやなくてな」
「蜜柑は伊予や」
 こちらも瀬戸内に面している。 
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