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ヘタリア大帝国

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120部分:TURN12 ノルウェー星域会戦その四


TURN12 ノルウェー星域会戦その四

「けれどそれでもかよ」
「ああ、まずいっぺよ」
 また言うデンマークだった。今度はイギリスに嫌そうな顔を向けてだ。
「洒落にならないっぺよ」
「何でここまで言われないとならないんだ?戦いの前に」
「それは御前の料理がまずいからだ!」
 アルビルダが一番きつかった。悪意がない分。
「だから御前は金輪際料理を作るななのだ。諦めるのだ」
「これで同盟相手じゃなかったら本気で切れてたな」
「まあそこは抑えられて」
 イギリス妹がそっと兄をフォローする。
「とりあえずは集結しましょう」
「ああ、そうだな」
 こうしてだ。エイリス軍と北欧連合軍は合流した。その中でだ。
 エイリス軍の提督達は北欧連合の将兵達を見てだ。こう言うのだった。
「かなり慣れたにしてもな」
「そうだな。我々のルーツの一つでもあるが」
「それでもな。どうもな」
「何時見ても驚くな」
 その丸いだ。白い毛の塊の如き北欧人達を見て言ったのである。
「しかし女性は美人だ」
「アルビルダ殿下にしてもお顔はいいな」
「思えば妙な話だが」
「それでもな」
 首を傾げながら話す彼等だった。北欧人達については。
 そしてだ。彼等はこんなことも話した。
「宇宙には色々な人間がいるがな」
「原住民も多い」
「そのルーツも色々だが」
「日本から始まったという噂もあるが」
 ここでだ。一人が言った。
「我等の祖国殿をはじめとした原始の八国が生まれたのもだ」
「一体何故だろうな」
「思えば謎が多い宇宙だ」
「我等のルーツも気になる」
「原住民達も」
 この言葉には北欧人達も入っている。世界を股にかけたエイリス人達だからこそ多くの原住民と接触している。その中で首を傾げさせていたのだ。
「そういえば四国もな」
「そうだな。あの星域の原住民達もな」
「何故あれを操れるのか」
「この宇宙は謎に満ちている」
「アフリカの暗黒宙域といい」
 この場所もだ。話に出た。
「それでだが」
「そうだな。それでだな」
「これから親睦も兼ねたパーティーだ」
 それが行われるというのだ。
「妹さんがブレイクファストを作られる」
「あの方の料理は美味いからな」
「確かにあれしか作られないが」
 こうした意味でだ。イギリス妹はやはりイギリスの妹だった。この兄妹の料理については問題がある。尚イギリスも料理のレパートリーはかなり少ない。
 それでだ。彼等エイリスの提督達も言うのだった。
「それでもな。我々も人のことは言えないからな」
「うちのシェフもな。どうやら世界から見ればな」
「我が家もだ」
 彼等は苦笑いで自分達のことを話していく。
「こと料理についてはな」
「我が国の評判はよくないからな」
「それが我等の弱点か」
「そうなのかもな」
 こう苦笑いで話してだ。彼等はエイリス、北欧連合共催のパーティーに参加する。その派0ティーはテーブルの上にイギリス妹の、そして北欧の面々が作った料理が大量に置かれていた。
 その料理を前にしてだ。デンマークは列席者達に満面の笑みで言った。
「さあ、それぞれの皿に取って好きなだけ食うっぺよ」
「また豪快な食い方だな」
「おうよ。何でもバイキングと言うっぺよ」
 デンマークはイギリスにも満面の笑顔で返す。
「これがこの食い方っぺよ」
「バイキングか。そういえばだよな」
「おうよ。まさに俺達だっぺ」
 右手を拳にして顔の高さにやってだ。デンマークはイギリスに威勢よく答える。
 
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