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ヘタリア大帝国

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118部分:TURN12 ノルウェー星域会戦その二


TURN12 ノルウェー星域会戦その二

「策敵も凄いから気をつけるっぺよ」
「ううむ。全てにおいてかなりの高性能なのですね」
「そうだっぺ。それに敵の指揮官も無茶苦茶強いっぺよ」
「ああ、マンシュタインとロンメルだな」
 イギリスがこの二人の名前を出した。
「グレーの熊と片目の狐だな」
「そうだっぺ。それが奴等だっぺ」
「それでその二人がドクツを率いて来るんだな」
「数は六個艦隊だっぺ」
 デンマークはドクツ軍の数も述べた。
「ドイツとプロイセン、その妹達も入れて」
「国家艦隊が四つか」
「それで合わせて六個艦隊だっぺ」
「数は大したことがないな」
 イギリスはその数についてこう述べた。
「けれどそれでもか」
「そうだっぺ。敵の提督と艦艇の質が凄いっぺ」
「より多くの艦隊を持って来るべきだったでしょうか」
 イギリス妹はここでも参謀の顔で言った。
「やはり」
「まあ。俺も負けてもっぺよ」
 どうかとだ。デンマークはイギリス兄妹に対して言う。その身振り手振りはかなり激しい。表情もだ。
「残った艦隊はノルウェーのところに撤退させたっぺ」
「正直迷惑」
 今度はノルウェーが出て来た。デンマークと違い表情はない。
「あんこ実は弱い」
「ドクツが強過ぎるっぺよ」
「んであんこ生きてるか?」
「こうして生きてるっぺよ」
「ならいい」
 いささか奇妙なやり取りをだ。二人でするのだった。
 そして今度はだ。アイスランド、今イギリス達がいるそこの彼が出て来てだ。こう一同に言ってきた。
「僕も艦隊を送るから」
「ああ、悪いな」
「イギリスさん達も一緒に戦って」
「だから来たんだよ」
 それ故にだとだ。イギリスは強い声でアイスランドに返した。
「絶対に勝つぞ」
「僕が出せるのは僕だけで」
「俺は二個っぺ」
「僕も一個だけ」
 アイスランド、デンマーク、ノルウェーがそれぞれ出せる艦隊を言う。そしてだ。
 今度はスウェーデンにフィンランドが出て来た。北欧組が全員揃った。
 その二人もだ。それぞれ言ってきたのである。
「俺は俺入れて二つだ」
「僕は二つです」
「そんで俺のとこの姫様も来てる」
 スウェーデンはぽつりと述べた。
「というか強引に来た」
「ああ、あの姫様っぺな」
「やっぱり来たんだ」
 デンマークとアイスランドはスウェーデンの言葉を聞いてすぐに言った。
「絶対に来ると思ってたっぺよ」
「予想通り」
「んだ。あん人は来ると思ってた」
 まさにそうだとだ。ノルウェーも言う。
「けんどそんでも」
「正直どう動くか不安っぺよ」
 デンマークはその王女についてだ。こんなことを言って首を捻った。
「また大暴れっぺか」
「そうするのは確実」
 スウェーデンもこのことを否定しなかった。表情はないが妙な威圧感を漂わせながらの言葉だった。
「だからそこは覚えておくこと」
「何かそっちも大変だな」
 イギリスは北欧組のやり取りを聞いてぽつりと述べた。
「確かあれだろ。アルビルダさんだろ」
「呼んだか!」
 ここで、だった。薄紫の長い髪を北欧風に左右で三つ編みにした紅い目の少女が出て来た。顔立ちは威勢がいいがかなり整っている。あどけなさも残るがそこにはまだ成熟しきっていない少女独特の可愛さがある。
 身体つきはわりかし小柄で胸はあまりない。その身体をバイキングの鱗の鎧に左右に角のある兜にマントと白いスカートで包んでいる。そして右手には円形の盾、左手には大きな剣がある。腰には他にも剣や斧まである。
 その少女がだ。威勢よくイギリスに言ってきたのだ。
 
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