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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  1861話

「ふふふ。月光館学園って、人気が高い人が多いのね」
「ええ、そうなんすよ。特に人気が高いのは、やっぱりボクシング部の真田先輩とか、生徒会長にして桐条グループ総帥の1人娘の桐条先輩。それと俺達と同じクラスの岳羽ゆかり。……ただ、ですね。実はそこにいるアルマー、そんな3人と色々と関わり合いがあったりするんですよ」

 そう言いながら、看護婦と話していた友近は俺の方を見てくる。
 ちなみに最初は僕と言っていた友近だったが、慣れない言葉遣いだというのはあっさりと看護婦――珍田早紀という名前らしい――に見破られた為に、今は普通に俺という一人称に戻っている。

「へぇ……彼が? 確かに少し珍しいけど、どんな風にその3人に関係しているの?」
「えっとですね。まずは俺達のクラスにいる岳羽ゆかり。何気に学校でもかなり人気のある奴なんですけど、その岳羽と付き合っているって話があります」
「ふぅん」

 そう言いながら、何故か珍田は慈愛に満ちた視線を俺に向けてくる。
 そんな視線を向けられても、どう反応すればいいんだろうな。

「次に、真田先輩。多分月光館学園の中で最強と言うに相応しい人物だったんですけど……アルマーはその真田先輩に、ボクシングで戦って勝ったんですよ」
「そうなの? 真田君ってのは私でも聞いた事があるくらい有名な人だと思うけど……」
「そうなんですよね。しかも公開スパーの形でやったから、大勢が見てましたし」

 そう告げる友近の言葉に、珍田は感心したような視線を俺に向けてくる。
 この病院はこの辺で一番大きく、新しい病院だ。
 個人がやっているような病院も他に幾つもあるのだろうが、施設的な意味でも、医者の技量的な意味でも、桐条グループが本格的に力を入れたこの病院は周囲から頭一つ……いや、それ以上に飛び抜けているのは間違いない。
 それだけに、月光館学園の運動部がこの病院をよく使っていてもおかしくはない。
 ましてや、ボクシング部ともなれば、格闘技なだけに怪我をする頻度は野球やサッカーのような普通のスポーツの類よりも数段上だろうし。
 そういう意味で、珍田が月光館学園のボクシング部を個人的に知っていても、俺は特に驚かない。
 ましてや、この病院は影時間の問題に対処する為の拠点の1つ……というのが俺の予想だけに、桐条のパーティでタルタロスに挑戦したり、影時間に野良シャドウと戦ったりといった真似をしているのだから、真田がこの病院で手当をする事は結構多いと思う。

「それと、最後に桐条先輩。実はアルマーも有里が来る1日前に転入してきたんですけど、その時アルマーに付き添っていたのが桐条先輩なんですよ。信じられますか? 普通、桐条先輩のような人がアルマーみたいな一般人に付き添ったりするのは、有り得ないですよね? この辺から、アルマーが岳羽と桐条先輩に二股してるって噂が流れてるんですよね」
「あらあら、そういうのはちょっとどうかと思うけど」

 そんな風に話す2人だったが、完全に友近は珍田に夢中になっており、珍田も珍田で友近の話を聞きながら何度か視線をこちらに向けてくるものの、その程度だ。

「なぁ、アクセル。俺達ここにいる必要……あると思うか?」

 微妙な表情のまま、順平が俺に向かってそう言ってくる。
 まぁ、その気持ちは分からないではない。
 有里の見舞いに来たのに、気が付けば何故か友近が何とか珍田を口説こうと頑張っているようにしか見えないのだから。
 そうなると、俺達がここにいる意味って……と嘆きたくなるのは、分からないでもない。
 ただ……既に見舞いに来てから30分くらい立つ。
 であれば、いつまでも俺達がここにこうしているってのもなんなので、そろそろおいとました方がいいだろう。
 そうなると、最大の問題は……俺達が買ってきたお見舞いの品……写真集をどうするかという事だ。
 珍田がいるという情報はなかったが、それでも普通にエロ本を買ってこなかった辺り、正解だったのだろう。
 写真集であれば、まだ色々と誤魔化すのも可能だが……もし買ってきたのが普通のエロ本であれば、誤魔化しようもなかっただろう。
 もっとも、珍田は年上の女だ。
 男のそういう感情も理解してくれると思うので、そこまで心配する必要はないと思うが。
 ……まぁ、母性的であるが故に、気が付けば隠してあったエロ本とかが机の上に置かれていたりとか、そんな風になりそうな気がしないでもないが。
 ともあれ、いつまでもこのままではいられないのは事実だ。

「友近、そろそろ帰るぞ」
「え? もうかよ? まだ来たばっかりだろ?」
「もう30分以上経ってるんだが?」
「まだ、30分だろ?」

 そう告げる友近に小さく溜息を吐き、俺は珍田に視線を向ける。
 珍田もその視線の意味を理解したのか、小さく笑みを浮かべながら口を開く。

「私ももう少し話をしていたいんだけど、残念ながらこの後、色々と仕事が入ってるのよ。ごめんなさいね」
「え? あー、そうですか。残念ですけど、それはしょうがないですね。じゃあ、俺達はこの辺で……ああ、これ。有里にお見舞いの品です」

 そう告げ、友近は自分のバッグからその写真集の入った袋を取り出す。
 幸い……と言うのもなんだが、買ってきたままの状態なので、紙袋に入っており、中に入っているのがどんな本なのかは分からない。
 だが、珍田は看護婦としての経験から、それがどのような物なのか理解しているのだろう。
 笑みを苦笑に変え、受け取る。

「ええ、有里君が起きたら渡しておくわね」
「お願いします。……さ、じゃあ有里の顔も見たし、帰るか」

 いや、お前は有里の顔を見るより、珍田と話すのに集中していただろうが。
 そんな風に突っ込みたかったが、ここでそれを言えばまた無駄な時間が掛かるだけだと判断して、それ以上は口にしない。

「じゃあ、またな」
「早く目を覚ませよ」
「またな」

 俺も含めて最後に有里にそう声を掛け、病室から出る。
 友近が珍田との別れに残念そうな表情を浮かべていたが……こいつ、叶とかいう教師を狙ってるんじゃなかったか?
 まぁ、恋愛関係の事で俺が何かを言える訳もないのだが。

「さて、これからどうする? はがくれにでも寄っていくか?」
「あー、けど、あの写真集を買うのに金を使ったからな。ちょっと金銭的な余裕がない」

 友近の言葉に、順平が参った……といったように両手を挙げた。

「お手上げ侍って奴だ」
「何だよ、お手上げ侍って」

 自信ありげに呟く順平に、思わずそう返す。
 いや、本当にお手上げ侍なんて言葉は知らないのだ。
 一瞬、マスコットキャラとかそういうのかとも思ったが、俺がこのペルソナ世界に来てから2ヶ月以上。
 その間に暇な時間はTVをよく見ていたりもしたが、その中にお手上げ侍などというキャラは出てこなかった。
 となると、順平のオリジナルキャラか?

「……まぁ、いいや。俺も今日はちょっとこれから用事があるし、はがくれには行かないでおくよ」
「えー……分かったよ。じゃあ、俺も帰るかな」

 そういう事で、結局その場での解散となる。
 その後、俺はいつも行ってるスーパーでドッグフードを始めとして色々と食べ物を買い込み、長鳴神社の境内に向かう。

「あはははは、ほら、こっちこっち!」
「ワン、ワン!」

 そうして境内に顔を出すと、そこでは舞子が犬と一緒に走り回っていた。
 まぁ、この時間だしな。
 既に午後5時近くで、小学校も当然のように終わっている。
 であれば、舞子が犬と遊ぶ為にこの境内にやってきてもおかしくはない。
 ……小学校に友人がいるのかどうか、微妙に心配になるが。
 ともあれ、そんな1人と1匹は、近づいてくる俺に気が付いたのか、走り回っていたのを止めてこっちに視線を向けてくる。

「あ、お兄ちゃん! 久しぶり!」
「ワン!」
「ああ、久しぶりだな。……結構ここに遊びに来てたんだが、残念ながら会う機会はなかったし。犬の方とは、結構会ってたんだけどな」
「ワン!」

 俺の言葉を理解出来ているかのように、犬が吠える。
 まぁ、俺と会えて嬉しいという訳ではなく、いつも俺が持ってきているドッグフードが目当てなのかもしれないが。

「分かった分かった。ほら、今日のは鶏のササミがたっぷりと入ってるタイプのドッグフードだぞ」

 ちょっと前にTVで見た特集で、人間が食べても上手いドッグフードとして紹介されていた奴だ。
 実際にTVに映っていた芸人が食べてたけど、予想外に美味いと言っていた代物。
 まぁ、だからって俺が自分で食いたいとは思わないけど。
 それに人間が食うにしては、コストパフォーマンスが悪いし。
 このドッグフードを買うなら、普通に弁当やらパンやらサンドイッチやらを買った方がいい。

「ワフワフ!」

 紙皿の上に開けられたドッグフードを、嬉しそうに食べ始める犬。
 それを見ながら、俺はスーパーの袋の中から三色団子を取り出して、舞子に渡す。

「ほら」
「え? いいの、お兄ちゃん?」
「ああ、俺と犬が食ってるのに、舞子だけ何も食わせないって訳にはいかないだろ。なぁ?」
「ワフ!」

 俺の言葉に、犬が鳴き声を上げて返事をする。
 うん、やっぱりこの犬は賢いな。

「……ありがと」

 そう短く答えると、舞子は三色団子を受け取り、口に運ぶ。
 三色団子は、春らしい団子と言えなくもない……か?
 勿論、1年中通して食べられている団子なのは間違いないんだろうが。
 ともあれ、喜んで貰えたようで何よりだ。
 こうして、2人と1匹は境内の中でおやつタイムとなる。
 いや、犬の場合はおやつとかじゃなくて食事か?

「お前、結構毛並みの艶もあるし、元気だよな」

 ドッグフードを食べている犬の身体を撫でながら、そんな風に呟く。
 だが、犬はドッグフードを食べる事に夢中になっている為か、俺の言葉に気が付いたような様子もない。

「あ、お兄ちゃん。舞子にも撫でさせて!」

 三色団子を食べていた舞子が、犬を撫でている俺を見て羨ましそうにそう告げる。
 ……別に今撫でなくても、舞子なら犬と遊んでいる時、いつでも撫でさせて貰えるんじゃないのか?
 そんな風に思わない事もないが、別に断る必要もないのでそのまま頷く。
 そして俺が頷くと、舞子は嬉しそうに犬を撫で始めた。
 ……それでも、犬がドッグフードを食べる邪魔にならないようにしているのは、舞子なりの気遣いといったところか。
 勿論、犬にしてみれば、食事に集中させて欲しいのかもしれないが……まぁ、それはそれ。これはこれといったところだろう。
 実際、俺も犬を撫でてはいたんだし。
 そうして数分の間、静かな時間をすごす。
 犬がドッグフードを食べ終わると、その紙皿を処分する。
 ついでに三色団子の入っていたパッケージや串といったものも袋に纏めておく。
 ……別に空間倉庫に入れて処分してもいいんだが、舞子に見られると妙に怪しまれたりしそうだしな。
 そうである以上、俺も自分から怪しまれるような真似をしたいとは思わない。

「さて、じゃあ何して遊ぶ?」
「えっとね、えっとね、追いかけっこ!」
「ワン!」

 舞子の言葉に異論はないと、犬も吠える。
 うん、どうやら、そういう事になったらしい。
 なるべく舞子が喜びそうな感じに、手加減して走り回る必要があるだろうな。
 ……まさか俺の能力で全力で走ったりとかすれば……うん、間違いなく大人げないとしか言えないよな。
 瞬動とか、精神コマンドの加速とか使ったりしたら……それはそれで面白い事になりそうな気がしないでもない。
 小学生の舞子相手なら、適当に誤魔化せる気がしないでもないんだが……まぁ、自分から危ない真似をする必要もないか。

「よし、じゃあ犬が舞子と俺を追いかけるんだ。いいな?」
「ワウ!」

 俺の言葉に、犬が嬉しそうに鳴く。
 首輪やリードがある訳ではないので、その気になれば好きに走り回ったりする事は可能だろうが、やはり1匹で走るのと、誰か他の相手と走って遊ぶのでは、大きく違うのだろう。
 1人の食事よりも、大勢の食事の方が楽しいとか、そんな感じか。

「きゃーっ! あはははは!」

 早速走る犬に、舞子は嬉しそうな悲鳴を上げながら逃げていく。
 俺もそんな舞子の後を追うように走っていき……うん? と疑問に思う。
 結局これだと俺と犬が舞子を追っているのではないか、と。
 いやまぁ、それならそれでもいいんだけどな。
 ともあれ、今日は舞子を喜ばせるのが先決なので、2人と1匹で境内を走り回りながら、キャーキャー言いながら走り回る。
 ……けどこれ、よく考えたら何も知らない人がこの光景を見た場合、保健所とか警察とかに電話しかねないような……いや、きっと気のせいだろう、うん。
 それにもしそんな事になっても、俺はさっさと逃げる事が出来るのだから、問題はない……と、いいなぁ。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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