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オズのジュリア=ジャム

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第十二幕その七

「皆さん寝ることも食べることもです」
「する必要がないよ」
 かかしが答えました。
「全くね」
「そうですよね、ですが」
「それでもだね」
「皆が食べて寝る時の笑顔をですね」
「楽しんでいるよ」
「そうですよね」
「僕等の栄養は笑顔なんだ」
 木樵はにこりと笑ってお話しました。
「皆のね」
「食べて寝る必要がないけれど」
「そうだよ」
「それが栄養なんですね」
「僕達はね」
 オズの国の食べる必要がない人達はです」
「本当に一切食べることも寝ることもないけれど。
「笑顔が栄養ですか」
「皆の笑顔を見ているとね」
 ジャックも言います。
「僕達はそれだけで元気が出るんだよ」
「だから僕達はいつも食事の席にいるんだ」
「皆の笑顔を見られるからね」
「そうしているんだよ」
「そうなんですね」
 神宝も納得しました。
「それじゃあ」
「朝聞かせてね」
「一体どんな夢だったか」
「是非ね」
「そうさせてもらうね」
 こう言ってでした、そのうえで。
 皆はテントの中に入って寝ました、かかし達は朝までお互いにトーキングで盛り上がっていましたがその朝にでした。
 皆がそれぞれ日の出と共に外に出て来るとすぐに尋ねました。
「それでどうだったのかな」
「どんな夢だったのかな」
「聞かせてくれるかな」
「うん、まずは僕からでいいかな」 
 最初のモジャボロが言ってきました。
「一番の年長者ということで」
「ええ、どうぞ」
 ジュリアが笑顔でモジャボロに応えました。
「お願いするわ」
「うん、それじゃあね」
「そして次は」
「ジュリアさんがお願いします」
 神宝がジュリアに言いました。
「二番目の年長なので」
「だからなのね」
「はい、そうして下さい。僕達はじゃんけんで決めます」
「そうするのね」
「そうしますので」 
 だからだというのです、こうお話してでした。
 五人はじゃんけんをはじめてモジャボロがかかし達にお話しました。
「僕は林檎の森で皆と楽しくお喋りをしていたんだ」
「君の大好物の林檎に囲まれて」
「そうしてだね」
「大好きな皆とだね」
「うん、どれも楽しいお話でね」
 そのお喋り自体もというのです。
「森の色々な生きもの達も来てね」
「皆で、でだね」
「彼等も含めてだね」
「お喋りをしていたんだね」
「そうだったんだ」
 実際にというのです。
「いや、本当に楽しい夢だったよ」
「うん、モジャボロ君らしいね」
「そうした夢だね」
「満足しているのもわかるよ」
「最高の夢だよ」
 モジャボロにとってです、そしてです。
 次はジュリアでした、ジュリアの夢はといいますと。
「私は王宮にいてね」
「エメラルドの都のだね」
「ジュリアが勤めている」
「そこでだね」
「ええ、朝起きて泳いで朝御飯を頂いてお仕事をして」
 そしてというのです。 
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