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鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――

作者:猫丸
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第四章 夜兎と闘蛇と壊楽族と黒猫

~セントラルの駅~

エド「やっとついたぁ~、セントラル~。」
エドは背伸びをしながら言う。そうここはセントラルにある、モレントリー駅だ。リゼンブールから5時間かけてやっと着いた。長旅の休憩をしていたエドたちに同じような服を着た2人の男女が声をかけてきた。
女性「あの、国家錬金術師エドワードエルリックさんですよねっ。」
エドを見ながら女性が聞いてきた。
エド「そうだけど・・・。」
エドがそお言うと女性が

女性「私は、アームストロング少佐の命でエルリック兄弟の護衛をすることになったマリア・ロスです。」
そう名乗った女性の後に男性が
男性「同じく、デ二ー・ブロシュです。」
と名乗った。それを見ていたレンリはデ二ーを指差して
レンリ「この人、男のくせして髪長いね。」
と、言ってしまった。アルが慌てて止める。

アル「レンリっ、そんなこと言ったらだめだよっ!!」
レンリ「えぇぇ~だって~。」
不満そうに言うレンリ。マリアは少し笑いながら
マリア「車を用意しているので、本屋までお送りします。」
と言った。エド達は、歩くのがめんどくさいと判断してマリアの車に乗ることにした。

マリアの車の中は結構せまく、アルとブルースが入らなかったら余裕だけど入ったらパンパン。前に座っている、マリアとデ二ーは全然余裕だが後ろに座ってるエド達はギュウギュウずめ。
マリア「もう少しでつくので、我慢してくださいっ。」
下からマリアが謝るが、みんな我慢の限界で

レンリ「我慢できるかぁ~!!こんなの!!熱すぎるわ!!」
シレーナ「・・・熱・・・い・・・」
レンリ「あぁ!シレちゃんがぁ、あまりの暑さに倒れそうじゃないかァ?!どう責任とってくれるんだぁ!!ワレェ?!」
エド「うるさい!!少しは黙れ!!」
レンリ「エドの声のほうがうるさいよォ!!」
エド「お前のほうだァ!!」
アル「二人ともうるさいよ!!」
エド&レンリ「お前もな!!」
シレーナ「・・・うるさい・・・」

収拾つかないことになってきた…………ここで話すともっと余計なことになるので一言も、話せないブルースは必死に暑さを我慢した。なんか、かわいそうかも……。

やっとこさ、マルコーとかいう医者が賢者の石の資料を隠したとされる本屋に着いた。だが、その本屋は見るからにボロボロで営業しているのか閉店しているのか全く分からない状態だった。

エド「なぁ?これやってるのか?」
エドがマリアに聞いてみる。マリアは待っていた地図を見ながら
マリア「えっと・・・リオンさんがやってる本屋はここのはずですよ」
と言うがみんな信じられない。レンリが何かを見つけた
レンリ「ねぇ、アル。あれってなんて書いてあるの?」
アル「え?」
レンリが指差した方向を見るとそこには「営業中」と書かれた紙が貼ってあった。
アル「兄さん!本屋さんやってるみたいだよ!ここに営業中って・・・!」
アルはみんなに知らせた。
エド「よくやったアル!」
アル「見つけたのはレンリだよ///!」
心なしか少し照れているアルだった。レンリはそんな二人を無視して

レンリ「何やってるの?早く入ろうよ。」
と言ってシレーナとブルースと先に入ってしまった。
エド「あっおい、先に行くな!」
エドもあわてて二人と一匹を追いかける。
アル「あっ、兄さん!」
アルやほかの二人もエドの後に続いて店の中へと入って行く。



店に入ってみると、そこには本屋なのに本が一冊もなかった。だが、そのかわりに何故か猫が沢山いた。猫好きのアルは超満面の笑みで猫達と遊んでいる。
エド「そう言えば、この店には誰もいないのか?」
そう!この店にはエドとアルと他以外に猫しかいない。明らかに、おかしいと思ったエドは人がいないかと辺りを探してみた。だが、誰も見つからない・・・
レンリ「へぇ~、そうなんだぁ~。え~、それはないよぉ~。」
店の奥の方から、レンリの話声が聞こえてきた。あっちに、誰かいるのか?と思いエドは奥の方へ進む。

進んでいくと、レジの所に一人の青年と黒い猫がいた。青年と・・・あっいや、レンリは、黒い猫と何やら話していた。
レンリ「へぇ~、そうなんだぁ~。」
黒猫「ニャニャ。」
レンリ「ふ~ん、そうなんだぁー。」
そんな光景を見てエドは思わず
エド「何やってんだ、レンリ(=_=)」
と聞いてしまった。レンリはエドを見て
レンリ「なに?ってレオと話して他だけどよ。?ねぇ~レオー☆」
レオと呼ばれた黒い猫は嬉しそうに
レオ「ニャー♪」
と鳴いた。この状況に、いろいろと突っ込む所が、あるがあえてエドは突っ込まずに、本を呼んでいた青年に話しかけた。

エド「あんたが、この店の店長?」
青年は本から顔を上げずに
青年「そうだが?」
と言った。
エド「マルコーっていう人がここに本を、おいてったはずなんだけど知らない?」
エドは下から聞いてみるが青年は無視!普通に、本を読んでいる。そして何故か当たり前のようにレンリが話しだした。
レンリ「このつは、リオン・ワディア。この店の店長だよ。」
と言いだした。エドは何でレンリがそんなことを知っているんだと言いたそうな感じの顔をした。そして、リオンがやっと目線を本から放した。

リオン「マルコーなんて奴、知らないぜ。場所、間違えているんじゃないのか?」
と言ってまた本を見始めた。
エド「そんなはずは無い!ここに、おいてったはずだ!」
力を込めて言うエドだったが、またも無視されてしまう。
レンリ「エド、あとは私に任せて外で待ってなよ。みんなで。」
突然レンリがこんなことを言い始めた。熱でもあるんじゃないかと、思ったがこのまま話しても時間の無駄だと、判断したエドはレンリに任せることにした。不安は大きくあるが・・・。エドはレンリと監視役のブルースを置いて他のみんなと店の外に出て行った。

そして、本屋に残されたレンリとブルースとリオンとレオ。
この奇妙な組み合わせで、一体どんな会話をするのだろう・・・?
凄く、ワクワク、ドキドキな展開だぁ^^



レンリ「ふぅ~、キャラ作るの結構疲れるんだよねぇ~。」
と言いながらレンリが地べたに座る。リオンも本から目線を放しレンリの方を見る。
レンリ「でも、びっくりしたなぁ~。大昔に滅んだはずの、壊楽族がこんな所にいるなんて。」
少しリオンを睨みながら言うレンリ。リオンも小型ナイフを手に持って
リオン「それを、言うなら俺もびっくりしたぜ。もう絶滅したとされる龍族と夜兎のハーフの生き残りがこんなところにいるなんて。」
いつレンリが剣を抜いてもいいように準備をしながら言う。だけどレンリは笑顔で

レンリ「そんな怖い顔しないでよ^^。私そう言うの興味ないんだよね?世界最強の名は夜兎がとっちゃったけど、世界で二番目くらいに強いじゃん壊楽族だって^^。」
笑顔だがそれは心からの笑顔ではない。むしろ、恐怖を感じる。
リオン「世界最強戦争か・・・。」
懐に忍ばせているものをナイフから銃に変えてリオンは言う。
レンリ「その時代生きてないからよくわかんないけど、すごかったみたいだね^^。でもくだらないよね、世界最強の戦闘種族の異名なんて。そんなもの手に入れたからって何にもならないのに。だた、戦場でしか生きられなくなってしまうだけなのに。」
暗くそして重く、レンリは言った。そんなとき、意外な生き物が口を開く

レオ「レンリ様、いったいリオンに何の用があるのですか?」
あのレオが後ろ足だけで、立って日本語をしゃべったーー>゜))))彡
レンリ「用って言うか、なんか真黒くて吐きそうなくらい大きな力がこの辺をうろちょろしてたから忠告をしようと思ってさ。だって、ケットシー1匹と壊楽族1人だけだったら戦力不足でしょ?まぁ、この猫達を見殺しにするんなら話は別だけど・・・(-"-)」
さっきのレオが話したのは普通とばかりに話が進んでいく。
レオ「それは・・・リオンと私がいればなにも怖い物なんてありません!!」
一瞬に苦い顔をしたが、すぐに真っすぐな顔になった。これは、ある意味死ぬ覚悟がある顔だ・・・。リオンは、黙り込んで何かをすごーく考え込んでいる。そして出した結論は・・・
リオン「わがまま姫は、料理ができないんだってな。この、本を読んで料理のこと勉強したらどうだ?」
リオンはそお言いながら、「猿でもわかる料理の本」と題名が書かれた料理本をレンリに手渡す。レンリは顔を真っ赤にして
レンリ「なっ、じゃあこれ読んで料理作ってくるから、私の料理食べるまで死ぬなよ!!私の料理食べて、おいしすぎてそままぽっくりいけ分かったな?!」

レンリは、料理本片手に顔を真っ赤にして店を飛び出る・・・。ブルースはクスクス笑いながら
ブルース「明日の夜、また来る。それまで、死ぬんじゃないぞ。」
と言い残して、レンリの後を追い店を出て行った。残ったレオとリオンは・・・
レオ「まったく、素直じゃないお姫様だったね、リオン。?リオン?」
レオがリオンを見てみると・・・
リオン「夜兎族でも、いい奴がいるんだな・・・(泣)涙が止まらねぇ、目にゴミでも入ったか?」
リオンの目からは大粒の涙がこぼれ落ちていた。リオンは、初めて他人の優しさを知った・・・。
レオ「リオン。よかったね・・・。」
レオは母親が子供を見るような優しい眼差しでリオンを見る・・・。

それから、5時間後・・・・ここは血の海になる・・・・
辺り一面に血が飛び散り・・・・本も何もかもが血だらけ・・・・
こんな、温かみあるこの本屋が血の海になる事を誰が予想できただろう・・・・生存者がいるかどうかは、まだ言えない・・・・だが・・・誰が・・・・この本屋を・・・・いったい、誰が・・・・

店を出たレンリは、料理本をエド達に渡し軍が用意したホテルで今は眠りについている。

<ちょい説明>
レンリは、夜行性だから基本昼間の行動は無理です。
でもレンリは、エド達のため?かどうかは分かりませんが無理やり朝から起きて行動しています。
そのため、今レンリの体はボロボロです。
夜兎&龍族は、睡眠と食事をする事によって体力を回復させることができます。
なので、レンリは今夢の中・・・・・

真黒い暗闇の中、沢山の言葉が飛びかう・・・それはすべて私に対する物・・・私の罪・・・・・物語の結末・・・・

「あんたが、居たせいで・・・・お爺ちゃん!!」

「人間なんぞに恋などするからじゃ・・・」

「貴方は、一人なんかじゃないわ・・・だから・・・」

「レンリ、お前には龍神を殺すための道具だ・・・」

「あんたなんて、死んじゃえばいい!!」

「死ね!双子座の巫女!!」

「俺の野望のために、今ここで死ね!!」

今日も、あの子が私を殺す・・・

いきなり暗闇に薄っすらと白い霧が出始め、どこかで聞き覚えのある声がしてきた・・・・。

「レンリ・・・どうしても、俺達は戦はないといけないのか?」

「それが、あなたの選んだ道・・・私の選んだ道・・・残念だよ・・・・・・・今度こそは、貴方と同じ道を歩けると思ったのに・・・・・。」

「俺もだ・・・また生まれ変わった時また会おう・・・」

「うん、さようなら・・・エド・・・」

『バンッ』

「あ゛あぁあああぁあぁああ殺す殺す殺す・・・・・!!」

『プツン』

そこで悪夢が終わる・・・。
これは、レンリの死ぬ瞬間を見た物だ・・・。この結末を、変えられるものなら変えたい・・・・。



レンリ「ハッ!!はぁはぁはぁ・・・・」
飛び起きるレンリ・・・。傍で、寝ていたブルースが目覚める。
ブルース「どうした?またガキがガキを殺す夢でも見たのか?」
レンリ「違う・・・・エドが・・・私を殺す夢・・・・。」
ブルース「ッ!!」
レンリの言葉に、ブルースはビックリするがすぐに、普通の冷静さをとり戻し
ブルース「・・・・・忘れろ。」
と一言言うとまた眠ってしまった・・・。
レンリ(忘れってそんな簡単に忘れられないよ!!だって、夢で起きたことは全部現実になるんだからっ。)
布団に深く潜り込み、レンリは静かに泣いた・・・・誰かを信じたくても信じられない地獄・・・。

運命の砂時計はずっと落ち続けている。今日この日誰かの砂時計がなくなってしまう・・・・。

~次の日の夜~

レンリ「おっしゃあ!!この材料で、とびっきり美味しい料理作ってやろう♪美味し過ぎて飛びあがるくらいの♪」
ブルース「そのまま、天国送りにならない奴作れよな・・・。」
不気味な食材を風呂敷に包んで背負っているレンリを乗せているブルースは裏路地を歩いている。なんで、不気味な食材を持って歩いているかと言うと、今日はリオンとレオにレンリの手料理を食べさせる日だからだ。あと、裏路地の方が本屋までの近道。

レンリ「ふんふんふ~♪」
超ご機嫌のレンリと
ブルース「はぁ~・・・・。」
超嫌そうなブルースが歩いていると
???「ギャァァァァァァァ」
どこからか、おっさんの悲鳴が聞こえてきた。レンリとブルースは思い思いの想像をしながら、悲鳴が聞こえた場所に行くと
おっさん「ギャァぁァァァ」
少女「ふっ、これに懲りたらもうあたしに近づかないことね。」
おっさん「はっはい~、分かりましたーーーーー。」
なんか、錬金術を使っておっさん達が美少女にボッコボコにされていた。
レンリ(えぇ、熱帯夜のおっさんいじめじゃ無いの?!)
ブルース(えぇ?!×××じゃないのか?!)
こいつらは心の中で自分の想像と違ったことを少し悲しんだ。
×は超お下品な言葉なので隠しておきます。

少女がレンリ達に気づく。
???「ん?こんな時間に、女の子一人で出歩くのは危険だよ?」
レンリ「いや、あんたの方が危険だよ。いろんな意味で。」
???「あっははは♪確かにそうかもねっ。」
いやそうかもね、じゃなくてそうだろ・・・・。と珍しくレンリがツッコミを入れる。
???「私アルト・リンク。君は?」
レンリ「私は、レンリ。こいつは、ブルース。」
ブルース「ガウゥ」
アルト「宜しくね、レンリ、ブルース。」
ブルースが話すと面倒なことになるので、話していません。

レンリとアルトが話をしていると突然何処からか爆発音が聞こえてきた!!
『ドカーーーーーンーーーー』
この爆発音に、レンリとブルースは嫌な予感がした・・・・。
アルト「えっ?!何?あの爆発音?!」
まだ戸惑っている、アルトを無視して
レンリ「ブルース!!あの音、店の方からだったよ!!」
ブルース「ああ、しっかりつかまっておけ!!」
アルト「えっ?!なに?!」
何故かアルトまで、ブルースの体につかまって・・・
ブルース「行くぞ!!」
アルト「えっ?!キャァァァァァァ!!」
ブルースは、レンリとアルトを背中に乗せてマッハぐらいのスピードで、リオンの本屋に向かって走る・・・。果たして、レンリ達は間に合うのか?!



 
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