鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――
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ここは自然豊かな田舎町リゼンブール。傷の男(スカ―)との対戦で機械鎧が壊れたエドとシレーナと、鎧が壊されたアルたちはそれぞれの体を修復すべくエドとアルの故郷、リゼンブールに来ていた。ここ最近のリゼンブールの天気は雨続きだった。
エド「はぁ~。退屈だなアル~。」
金髪金目の少年エドワード・エルリックが、椅子に座り窓の外を見ながら鎧姿の弟、アルフォンス・エルリックに言った。
アル「確かにそうだね・・・・。リゼンブールに来てからずっと雨だもんね・・・。」
アルは退屈そうに言った。エドは隣に座っている少女に目をやった。彼女の名前はシレーナ・リヴス、エドたちと一緒に旅をしている。シレーナはあまり、話したがらないので無言が続くのは当たり前だったが今日の彼女は何かが変だった。何が変化と言うと、リゼンブールに来てからずっと空を見て誰とも口を利かない。シレーナの行動が気になり、エドはついに聞いてみることにした。
エド「なぁ?シレーナ。お前、何見てんだ?」
シレーナ「・・・・・・今日・・・・彼女が来る・・・・。」
エド「彼女?」
エドが聞き返してもシレーナは何も言わなかった。彼女って誰だ・・・・?エドがシレーナの言葉の意味を考えていたその時!、空がいきなりピカッと光った!!
エド「うわ!」
シレーナ「キャッ!」
アル「シレーナ、兄さん!」
アルはとっさの行動でエドとシレーナを自分の後ろに隠した。アルが盾になってくれたおかげで、エドとシレーナの目は無事だった。
一方その頃上空では・・・・・
レンリ「ギャァァァァァーーーーーーー落ちるぅぅぅぅーーーーーー死ぬぅぅぅぅーーーー。」
ブルース「ギャァァァァァーーーー。」
なぜかレンリとブルースが空から落ちていた。レンリは持っていた傘でアニメのようにひらひらと落ちないかと試し、ブルースは、落ちる速度を落とそうと必死に泳いでいた。
レンリ「あっ、そうだ!」
レンリは何か思いついたらしく、悪そうな顔でブルースに近寄り……
レンリ「ねぇ、ブルース私いいこと思いついたんだ~。あのね・・・・」
ブルース「却下。」
ブルースはレンリがまだ言っていないのにそく却下した。レンリは、ほほをふぐのように膨らませ
レンリ「ぷ~(ー3-)まだ言ってないのに~。あのね・・・・・ブルースが私の下になって・・・・・・。」
ブルース「あっ、そうか!お前が俺の下になって、そしてお前が地面にたたき突かれて俺は助かるという作戦か!それはいい!よし、すぐにやろう。ほら、下になれ!」
ブルースはレンリが言い終わる前に、自分の都合のいいように書き換え、後ろ足でレンリを蹴飛ばしてレンリを下にしようとした。
話は聞いてもらえないし、痛い方をさせられそうになっているレンリは騒然のようにキレる。
レンリ「てっ、違うはボケ!お前が私の下になって、私が助かるそう言う作戦じゃボケ!」
今度はレンリが、自分を下にしようとしたブルースの顔を殴りブルースを下にしようとする。
ブルース「グハァ。やったな、この野郎!」
ブルースは仕返しにレンリの腹を後ろ足で蹴った。
レンリ「ゲホォ。やったな!」
レンリVSブルースの空中での熱き戦いが始まった。
一方エドたちは・・・・・
謎の光に襲われたがアルのおかげで何とかなったエドとシレーナ。シレーナが「・・・彼女がそこまできている。」と言い外に飛び出してしまった。エドたちもシレーナを追いかけて外に飛び出した。
アル「シレーナ。早く家に戻ろ。風邪引いちゃうよ。」
アルは空を見て立ち止まっているシレーナを家に連れて帰ろうとしたがシレーナは全然動かなかった。
レンリ「ギャァァァァァーーーー落ちるゥゥゥゥーーーー。」
突然どこからか少女の悲鳴が聞こえてきた!エドとアルはあたりを見渡したが少女らしき人は誰も居ない。そしてシレーナはまだ、上を見ている。もしかして・・・・と思いエドは、上を見上げてみた。そしたら、白いワンピースを着た少女となんかよく分からない犬?が空から落ちて来ていた!
レンリ「死ぬぅぅぅぅーーーーあっ、そこの少年!」
少女はエドたちの存在に気付いたみたいで、エドを指差し、
レンリ「私今から、あなたに向かって落ちるから、ちゃんと受け止めてね♪」
と言いながら、落ちる方向をエドの上に変えて来てエドはいきなりそんなことを急に言われわけがわからず。
エド「はぁ?ちょっ、待て!おい!」
と必死に「待て」と言ったが、エドの願いはかなわず少女はエドの上に落下した。
『ヒュウゥゥゥゥ~ドッスンッ!!』
エドと少女は気絶し、目をグルグルにしていた。(@_@;)一方ブルースは、可愛そうに誰にも助けられずに地面にたたきつけられていた。ずっと空をみていたシレーナも
シレーナ「うっ」
急に頭を抱え苦しそうな声を上げ、その場に倒れてしまった。アルは、全員を抱え家へと連れて帰った。
???「エド、説明しなさいよ。どうやったら、女の子と犬が空から落ちてくるのよ!!」
エドは金髪のポニーテールで青い目をした少女に怒られていた。彼女はエドとアルの幼馴染、ウィンリィ・ロックベル。ウィンリィはアルが連れて帰ってきた少女のことをエドに聞いているのであった。
エド「だから、何で空から落ちてきたのかはわかんねーけど、こいつらが空から落ちてきたのは事実だって。」
エドはこれまであったことをちゃんと?説明しているのだが、少女と犬が空から降ってきたなどというものすごく嘘っぽい話はやはりそう簡単には信じてもらえないようだ。
一方アルはというと、突然苦しそうな声をあげて倒れたシレーナが心配でシレーナが寝てるベットの横に座り彼女が目覚めるのを待っていた。
アル「シレーナいったいどうしたんだろ・・・・・・?」
アルは心配そうな顔をして、シレーナを見ていた。
ブルースは、また別の部屋でウィンリィの祖母、ピナコ・ロックベルが看病していた。
ピナコ「・・・・こいつは、見たことのない生物だね・・・・。いったいどこから来たんだろうねぇ・・・・・。」
ピナコは狼にしては少し大きい生き物をキセルを吸いながら見ていた。
レンリ「んぅ・・・・・う~ん・・・・・ここは・・・・・?」
ウィンリィ「あっ、エド。この子気がついたよぉ!」
目が覚めると、よくわからない部屋に寝ていて知らないチビとポニーテールが私のことを見ていた。誰だこいつら?うっ、頭が痛い・・・・・・あれ・・・そういえばこのチビ見たことが・・・・・あぁ!!レンリはバサッと布団をどかして起き、エドを指差して
レンリ「あぁ!そこのチビ!私が「受け止めてね♪」って言ったのに受け止めなかったな!」
と言った。ウィンリィは、エドの話が本当だったということを知り、ちょっと、エドに悪いことしたかな?と少し反省し、エドはこいつ・・・・俺のことをチビって…(怒)と怒りを感じていたが怒っていても仕方ないので、怒りをグッとこらえてエドは別の話を少女に振った。
エド「お前たちは、何で空から落ちてきたんだ?」
とレンリに聞いてみた。だがレンリから帰ってきた答えは
レンリ「しらねぇ?気づいたら空にいたんだもん。」
意味のわからないものだった。
ウィンリィ「「気づいたら空に居た」ってどういうこと?」
ウィンリィはレンリの意味のわからない言葉に興味を持ち始めていた。
レンリ「知らない~?だって、私空に行く前に知らない人に剣…?いや、まぁどうでもいいけど、そんな感じのもので刺されて、そっから記憶がないんだよねぇ~。で、気づいたら空の上にいて私鳥さんになったんだぁ~♪って思ってたら、だんだん下がり始めてそこの少年(チビ)に出会ったんだよ。」
と長々と話続けた。ウィンリィはますます興味を持ち
ウィンリィ「刺されたって大丈夫なの?あれ?でも刺された跡がない・・・・?」
レンリ「え、そんなバナナ?!」
レンリは刺された場所を念入りに見るがそこには傷ひとつ無かった。あれ?おかしいな?確かここを刺されたはずなのに・・・・・?どうして何も無いんだろ・・・・・・?
エド「おい、ウィンリィ。こいつの話、意味がわからないことだらけだぞ。」
ウィンリィ「うん。確かに、あの子の言っていることは全然分かんないことだらけだよね…でもなんか困ってるみたいだし・・・・・それにほおって置くとなんかあぶなそうだし……。」
エド「いや、どっからどう見ても困ってはないだろ!」
冷静に見ているエドと母性に目覚め始めたウィンリィは二人でひそひそ話していた。う~ん・・・・・このチビは機械鎧をしている・・・・・それにこっちのポニーは金髪に青に目これはアメストリス人・・・・・?だったら・・ここは・・・・
レンリ「ねぇ?この国の名前は・・・・・・うっ、ゲホッゲホッ・・・。」
レンリが、いきなり大量の血を吐いた!エドとウィンリィはビックリして
エド「おっおい、お前大丈夫かァ?!」
ウィンリィ「ちょ、待ってて。今、タオルいや、水・・・・あぁもう!」
ものすごく慌てて何がなんだか分かんない状態になっている。一方血を吐いた張本人は…
レンリ「おぉ!これは、ケチャップソースですね!」
とわけのわからんギャグを言っていた。だが確かに、レンリが吐いた血はドロットしていた。めっちゃ遠くのほうからみたらケチャップにも見えなくはないかも・・・・・?突然、レンリはいきなり真顔になり
レンリ「あっ、たぶんもう薬飲む時間なんだよ。だから、ポニちゃん水。」
ウィンリィ「え、ポニちゃん・・・・?あっあぁうん、今、持ってくるね。」
ウィンリィはキッチンに水を取りに行き、レンリにコップ一杯の水を渡した。レンリはウィンリィから、コップを受け取ると服のポケットから大量の薬を出し、それをすべて飲み込んだ。
レンリ「プハ~、マズッ。」
エド「いつもあの量の薬を飲んでるのか?」
レンリ「ん~、そうだよ~。毎日決まった時間に薬を飲んでるんだよ~。」
レンリは目をこすり少し眠たそうに言った。そして大きなあくびをし
レンリ「フハァ~、眠くなってきた~。あとのことは私と一緒にいた犬に聞くといいよ~。まぁ、そいう簡単には教えてくれないと思うけど・・・・。おやすみ~。」
それだけ言うと、また布団をかぶり寝てしまった。レンリの自分勝手すぎる行動にあっけらかんとするエドとウィンリィだったが、ここでぼ~としてても仕方ないので、ピナコに相談するのも兼ねてブルースが眠っている部屋に行ってみることにした。
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