八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百二十二話 光の車輪その六
「送るわ、けれど日本で今一番奇麗な場所でも」
「世界一かっていうと」
「違うのかしらね」
「井上さんがさっきお話していたけれど」
僕は井上さんを見てダオさんに応えた。
「そこまではね」
「やっぱりわからないわね」
「そうだよね」
「何かプラハがね」
チェコの首都だ、丁度欧州の真ん中にあってこの大陸の心臓とまで呼ばれている場所だ。それだけに色々な国の勢力圏にもなってきた。
「凄く奇麗っていうわね」
「ああ、あの街だね」
僕もプラハと聞いてだ、ダオさんに答えた。
「街並みも図書館もね」
「どちらもなのね」
「凄く奇麗らしいね」
「歴史が作ったね」
「一回行ってみたいわね」
ダオさんは文字の入力を続けつつ僕に言ってきた。
「あの街にも」
「奇麗っていうから」
「是非ね」
何といってもという口調だった。
「そう思ってるわ」
「欧州は奇麗な街多いっていうけれどね」
「ヴェネツィアとかウィーンとか」
「そうそう、パリもそうだしアムステルダムもね」
何を隠そうこのハウステンボスのモデルになったその街もだ、奇麗だと評判だ。だからこそモデルにもしたのであろう。
「独特の奇麗さがあるね」
「欧州のね」
「それでその欧州の街の中でも」
「プラハはなのね」
「特に凄いらしいね」
「そう聞いてるから」
だからだというのだ。
「一度行ってみたいわね」
「そうだね、じゃあね」
「一度行ってみたいわ」
是非にというのだった。
「プラハにもね」
「言われてみれば」
僕もだ、写真で観るプラハを思い出してだった。ダオさんに答えた。
「僕も一度ね」
「義和もなのね」
「行ってみたいね」
「そうよね、奇麗だから」
「是非ね」
「親戚の人で行った人いる」
「あっ、何人かいるよ」
僕はダオさんにすぐに答えた。
「お仕事なり旅行でね」
「そうなのね」
「うん、どの人もいい場所だって言ってるよ」
「それなら是非ね」
ダオさんは僕の話を聞いてあらためて話した。
「一回行ってみたいわ」
「それじゃあね」
「そう、後ね」
「後?」
「ダオ的にはワルシャワにも行きたいの」
ポーランドの首都であるこの街にもというのだ。
「あそこにもね」
「ああ、ポーランドの」
「そう、あそこにね」
「行きたいわ」
こう話したのだった。
「あの街にもね」
「あそこも奇麗だっていうしね」
「東欧好きなの」
「好み的に」
「そう、街並みとかがね」
「そうだったんだ」
「フランスはね」
ダオさんはまたこの国の話をした。
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