八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百二十二話 光の車輪その五
「それでも」
「今からだな」
「撮ります」
「ツイッターとかであげてもいいわね」
ダオさんはもう撮りはじめている、そのうえでの言葉だ。
「奇麗だし」
「それもいいな」
「ダオ最近ブログはじめたし」
「そうなのか」
「身元は出してないけれどね」
それでもというのだった。
「はじめたのよ、ツイッターも」
「そうなのか」
「そう、どっちにもあげるわね」
観覧車から見たハウステンボスのイルミーション、それをというのだ。
「こんな奇麗なものはあげないとね」
「全くだな」
「日本で今一番奇麗な場所よ」
ダオさんはこうまで言った。
「文句なしにね」
「そうだな、世界を探すと他にもあるかも知れないが」
「日本ではね」
「一番だろう」
今この時ではというのだ。
「私もそう思う」
「じゃあ画像は保存したし」
「後はだな」
「今からツイッターにはあげて」
「ブログにもか」
「あげるわ」
今からというのだ。
「携帯からね」
「早いな」
「ダオ実は速筆なの」
携帯の文字を物凄い速さで入力しつつだ、ダオさんは井上さんに話した。
「そっちには自信があるのよ」
「そうなのか」
「ベトナム語の方が速いけれど」
「母国語だからだな」
「そう、けれど日本語の方もね」
こちらもというのだ。
「自信があるわよ」
「だからか」
「もうすぐツイッター送れるわ」
画像付きでというのだ、ハウステンボスの夜景のそれを。
「すぐにね、それとね」
「それと?」
「そう、後はね」
「ブログだな」
「それも書くから」
「今ここでか」
「まあ観覧車を降りるまでにはね」
そのブログもというのだ。
「書き終わるわ」
「そうなのか」
「だから書くの速いから」
それでとだ、ダオさんは入力を続けつつ井上さんに話した。
「その時までにはね」
「投稿しているか」
「ブログもね。まあ四百字原稿用紙で二枚位の文章で」
文章の量はそれ位でというのだ。
「いけるわ」
「わかった、ではな」
「どっちも投稿するから」
こう言ってだ、早速だった。ダオさんは笑ってこうも言った。
「はい、ツイッター終わり」
「本当に速いね」
「ええ、この通りね」
ダオさんは僕にも微笑んで話してくれた。そして僕にあらためて言ってきた。
「今からブログよ」
「そっちだね」
「そっちを書いて」
そしてというのだ。
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