八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百二十一話 夜の天使その十三
「声優さんもよくない?」
「そうだな。確かにな」
「声優さんはルックスも見られるでしょ」
「最近そうだと言う人が多いが」
声優さんのルックスについてだ、井上さんはこう話した。
「しかし実は昔からだ」
「お顔もよね」
「見られていた」
「そうだったのね」
「今のベテラン声優さん達はどの方も美人だ」
井上さんはこの事実を指摘した、実際今現在ベテランとされている女性声優さんは今のお姿だけでなくデビューしたての時も奇麗だ。
「それもかなりな」
「そういうの見たら」
「昔からだ」
声優さんが奇麗であることはだ。
「それは今にはじまったことではない」
「そうなのね」
「そもそも舞台やイベントに出ることもある」
それならというのだ。
「女優さんとも変わらない」
「だからなのね」
「そうだ、女性声優さんもだ」
まさにというのだ。
「奇麗な人が多いのだ」
「昔からね」
「そうだ、そしてあの娘は確かにな」
「声もよかったら」
「声優さんという道もあるな」
「あそこまで可愛いと」
「それもある、見れば見る程だ」
まさにというのだ。
「美少女だからな」
「背中に翼があれば」
「天使だ」
井上さんも言った。
「君の言う通りにな」
「そうよね」
「そして巫女の服を着ればだ」
「神様のお使いとか?」
「そうなるだろう、それで神社にいればだ」
巫女服を着たうえでというのだ、何でも巫女服というのも萌え要素が強くてそちらの筋では大人気とのことだ。
「その神社はいつも人でごった返す」
「絶対そうなるわね」
「うむ、私もそうした趣味はないが」
それでもというのだ。
「君の言う通り愛でたい気持ちになる」
「お持ち帰りして」
「理性がなければだ」
井上さんは理性が非常に強い、その強さは八条荘の人の中でもトップクラスだ。それで強い言葉で言ったのだった。
「そうしていた」
「そう思うと理性って大事ね」
「君も理性はあるな」
「あるから動いてないのよ」
今現在もというのだ。
「そうしてるのよ」
「それは何よりだ」
「そうでしょ、褒めてね」
「褒めはしないが理性が認める」
「そう言ってくれるの」
「うむ、ではこれからだが」
井上さんはダオさんと僕にあらためて言った。
「イルミネーションを見るか」
「あの天使を見るか」
「どちらにするか」
「それを決めるかどうかね」
「どうする」
「そうね、難しいところだけれど」
ダオさんは井上さんに考えるお顔でこう答えた。
「どっちでもいいんじゃない?」
「そう言うか」
「そう、どっちも楽しまない?」
今はというのだ。
「どっちもあるし二択って状況でもないでしょ」
「それはそうだな」
「じゃあどっちも楽しみましょう」
「よし、ではな」
「それじゃあ僕も」
僕も井上さんに答えた。
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