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夢幻水滸伝

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第十九話 四国上陸その十九

「ええ子達やで」
「そやねんな」
「そやからな」
「あの二人も信頼出来るか」
「そやで、けどどっちの勢力もあっさりこっちに降ったなあ」
「力関係すぐにわかったしこっちの考えもわかったからやろな」
 芥川は何故二つの勢力がすぐに降ったのか綾乃に答えた。
「それで元々天下統一するつもりもな」
「なかったんやな」
「僕等程な」
「そやから意外とあっさりこっちに入ってくれたんやな」
「そや、これはお互いにとってもよかった」
 関西にしても彼等にしてもというのだ。
「国土も戦で荒らすことなかったしな」
「戦やったらそうなりかねんしな」
「幾ら田畑や町を襲うことなくてもな」
「城攻めの時に城下町焼いたりもするし」
「そこにある田畑を青田刈りすることもある」
 敵に兵糧を渡さない為にだ。
「そうしたこともあるからな」
「兵が進んで踏んでまうこともあるし」
「それがなかったからな」
 山陽でも四国でもというのだ。
「よかったわ、けどや」
「それはやな」
「これからもそうとは限らんで」 
 芥川は真剣な顔になった、それは綾乃も中里も同じだった。
「九州や東海、そして関東はな」
「その連中は天下統一を目指してるか」
「うちと同じだけかそれ以上にな」 
 芥川はその中里に答えた。
「それこそな」
「そやからやな」
「そうしたところでの戦はな」
「とことんまでやるか」
「そうなると覚悟しとくことや」
「わかったわ、ほな次の戦に備えて」
「支度もしとこか」
 こう二人に言ってだ、芥川は太宰も入れて四人でこれからどうするのかを話した、天下統一の為に。


第十九話   完


              2017・5・25 
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