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オズのジュリア=ジャム

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第六幕その十二

「それで行ったけれど」
「それでオズの国のお空のこともご存知ですね」
「そうなんですね」
「あそこのことも」
「それで、ですか」
「鳥やお魚や島のこともご存知ですか」
「そうなの、オズのお空の島は結構多いのよ」
 お空を見上げても島は見えません、ですがそれでもというのです。
「これがね」
「そうなんですね」
「そういえばお城があって」
「それで、ですよね」
「島も結構あって」
「地上からは見えないですが」
「見えなくてもあるものはあるから」
 だからというのです。
「私も行って見てきて知ってるわ」
「あのお空は不思議だよ」100
 モジャボロもお空を見上げて言います。
「海みたいでもあるしね」
「お魚もいて」
「それで、ですよね」
「しかもお城もあって」
「島まであって」
「不思議なお空ですよね」
「だからね」
 それでというのです。
「僕もあのお空が好きだよ」
「あのお空にロック鳥も配達の人達もいるの」
 ジュリアはまたお話しました。
「あそこにね」
「そうなんですね」
「お空にですね」
「ロック鳥もいて」
「そして配達の人もですね」
「そうよ、オズの国のお空はね」
 それこそというのです。
「他の国のお空とは違うから」
「色々な鳥がいてお魚もいて」
「お城もあって島もあって」
「そして配達の人もいて」
「凄く色々なものがあるんですね」
「そうなのよ、私が嬉しいのは」
 ジュリアはこうも言いました。
「リョコウバトもいるから」
「あっ、リョコウバトはですね」
「もう外の世界にはいないですからね」
「あの鳥はもう」
「外の世界じゃいなくなって」
「オズの国にしかいないですから」
「そのリョコウバトもいてくれているから」
 それでというのです。
「凄く嬉しいの」
「あの鳩は物凄い数がいたんだけれどね」 
 モジャボロは残念そうに言いました。
「僕が子供の頃はまだいたんだよ」
「それが、ですよね」
「あっという間にですね」
「いなくなったんですね」
「外の世界では」
「そうなりましたよね」
「残念だよ」
 あれだけいたというのに、とです。モジャボロは五人に答えました。 
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