レーヴァティン
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第十六話 あらためてその七
「あちらの世界から来ました」
「こいつと一緒です」
久志は軽い態度で智の左肩に自分の右手をぽんと置いて話した。
「別の世界から来ました」
「そして、ですか」
「はい」
久志は領主にさらに話した。
「武器もです」
「その腰の剣は」
「レーヴァティンです」
久志は自分から言った。
「抜いてきました」
「貴方がですね」
「よく言われてますけれど」
「この世界を救うという方ですか」
「そうみたいですね」
「私は彼の話は聞いています」
領主は智を見つつ久志に応えた。
「そして貴方達のお話も」
「もうですか」
「はい、聞いていてです」
そしてというのだ。
「貴方が十二人集められ」
「まずはこの二人です」
順一の右肩には左手を置いて話した。
「そして残り十人もです」
「そうされますか」
「はい」
その通りというのだった。
「そのつもりです」
「この島は厄介な状況にあります」
「戦争とかモンスターとか」
「そうです」
「その島を救って頂けますか」
「そうしないといけないみたいですしね」
久志は領主に笑って返した。
「やってみますよ」
「そうですか」
「この島に、それに」
「世界もですね」
「東の島に知り合いも行きましたし」
英雄のことも話した。
「そいつと一緒にです」
「この世界をですね」
「そうさせてもらいます」
救うというのだ。
「そうさせてもらいます」
「では」
「はい、じゃあこいつはですね」
智のことも聞いた。
「冒険に連れて行っていいですね」
「はい」
領主は微笑み久志に答えた。
「約束ですから」
「それじゃあ」
「世界を救って下さい」
これが領主の返事だった。
「是非」
「そうさせてもらいますね」
「吉報を待っています」
領主は微笑み久志達に言った、こうしてだった。
久志は智も正式に仲間に加えてそのうえで再び冒険の旅に出た。そうして領主から多くの報酬も得てだった。
意気揚々とパンシャ達のところに戻った、そうして馬に乗って三人で進みながら言うのだった。
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