FAIRY TAIL ー唯一の滅竜魔導士ー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
妖精VS幽鬼
前書き
今回で幽鬼の支配者編は終わりです!
戦闘シーンは別の作品でも言っていますが、苦手です!(じゃあ、何で戦闘系を書いてるのかという突っ込みはしないで下さい笑)
では、本編へ!
俺が外に出ると六足歩行で歩いてくるギルド。
「幽鬼の支配者……!」
俺のあとを追ってきたカナが言った。
すると、相手は動きを止め何かをし始める。
──何だ…魔法を集めて……まさか!?
「な、なんだよあの魔力の塊…!」
「不味い、魔導収束砲だ…!」
「ギルドごと吹っ飛ばす気なのか!?」
エルザが鎧をまとい魔導収束砲の前に立つ。
──させるかよ!
俺は急いで外に出て、脚に魔法を纏わせて空中に浮く。
エルザと魔導収束砲の間に。
「全員、今すぐ伏せろー!」
「アル…!?」
俺はエルザを皆の下に吹っ飛ばした、その瞬間魔導収束砲は放たれる。
「アルマー!」
誰かが俺の名前を呼ぶが、今は気にしてなどいられない。
──やるしか……ない!
俺は全身に力を入れて、自分が立っている場所より後ろに行かないように何とか踏ん張る。
だが、受け止めている間に徐々に威力は増していく。
「……っー!」
どれだけ受け止めても、砲撃は止まらない。
──不味い…!
「ぐっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺は砲撃が止まるまで受け止めたが、最後の威力が予想よりも強く衝撃と共に後ろへと飛ばされた。
「う、受け止めやがった……」
「アルマ…スゲェ…!」
「で、でもアルマが…!」
エルザとナツが飛ばされたアルマに駆け寄った。
「アルマ!」
「おい、アルマ!しっかりしろ!」
「……………。」
だが、アルマからの返答がない。
『アルマ戦闘不能、マカロフも不可能。ルーシィ・ハートフィリアを今すぐ渡せ!』
ジョゼの声がマグノリアに響き渡る。
『「仲間を売るぐらいなら、死んだ方がマシだー!」』
フェアリーテイル全員がそう言った。
『ならば!更に特大のジュピターを15分後に食らわせてやる、再び絶望と恐怖を味わえ!』
──まだ…15…分…ある…
「あ、アルマ!?」
「ナツは…ジュピターを破壊してくれ…」
「分かった、壊せばいいんだな!」
「エルザは…エレメント4をグレイ達と頼む…俺はジョゼと戦う…。」
「何を言って…!?」
「頼んだ、エルザ。」
俺は脚に魔法を纏わせ、空気を蹴り一気にジョゼの元に飛んだ。
「おやおや、これはかの有名な闇の滅竜魔導士アルマじゃないですか。」
「……貴様と喋る気など無い。」
「相変わらず冷たい男で、君が温かい1面を見せるのはあの子達の前だけなんですかねぇ?」
「はは、温かい1面だと?」
俺は言葉を続けながら魔力を高めていく。
「貴様らにそんな優しさなど、向ける価値すらない。」
俺とジョゼの魔力が高まっていくにつれ、周りの壁や床にヒビが入っていく。
次第に天井にもヒビが入り、砕けて下に落ちる。
「おわ!?」
「な、なんだ!?」
下にいる仲間達の声が聞こえた。
──全員、無事か。
ナツがジュピターを壊してくれたみたいだな。
「貴方には、ここで死んでくれると有難いんですが…ね!」
「生憎、俺は貴様に殺されるほど弱くない!」
「デッドウェイブ!」
「黒竜の鉄拳!」
─バシィン!─
高められた魔力と魔力がぶつかり、衝撃波が周りいた者達にも及ぶ。
それは離れていたナツ達にも。
「な、なに!?」
「この魔力…間違いねぇアルマだ!」
誰もが気づいた。
この魔力の主が、ギルド内最強とも言われる魔導士の魔力であると。
「貴様が勝つことは有り得ない。」
「ほう、夢見る少年のつもりですか?」
その言葉を聞いた瞬間アルマの動きが止まる。
「(諦めたのか…それとも、魔力の限界…ですかねぇ)」
ジョゼがそう考えた瞬間目の前にいたアルマの姿が消える。
「……!?」
「遅い。」
「な!?」
俺はジョセを殴り飛ばす、そしてある構えを取る。
「貴様はここで終わりだ。」
「何…馬鹿な…ことを……!」
「……滅竜奥義」
俺は今まで以上に魔力を高め、ジョゼに冷酷な視線を向ける。
「絶汛闇黒澪爛」
俺の魔法は失われた魔法。
そして今放った滅竜奥義は、誰にも真似出来ず誰にも打てない。
亡き父、ファルージャに教わった最強魔法。
食らった者は魔力を失い、身体を灰としてしまう殺しの魔法。
「な…んだ…これ…は…!」
「貴様に魔力はもう無い、そして灰となり死ぬのがお前の運命だ。」
「ふざ……け……………」
「さようなら、悪の道に染まった可哀想な人。」
アルマは永久に溶けることが無い氷のような冷たく鋭い殺意と言葉を放ち、この場を去った。
ジョゼとの戦い後、破壊されたギルド前に来ていた。
『ルーちゃんは私達フェアリーテイルの一員だよ。』
そこでは泣くルーシィをレビィ達シャードギアを中心に取り囲んでいた。
「アルマ。」
外から見ていた俺に気付いたのか、ルーシィとレビィが話しかけてきた。
それと同時に全員が振り返る。
「助けてくれてありがとう。」
「アルマが居なかったら私たち、もっと……」
「そんな顔をするなよ。」
「「え?」」
俺が微笑んで言うと、レビィとルーシィだけでなく全員が驚いた顔をした。
「全て終わったんだ、笑顔で終わろうよ。」
マスターが俺の言葉を聞くと大きな声で笑い出した。
「これがギルドじゃー!」
俺は今のギルドの光景を見て、「また賑やかになりそうだ。」と苦笑いした。
──どれだけ辛くても、全員で協力すればあの時のように笑って……
「……っ!」
そう思った瞬間、頭痛が始まった。
「アルマ…?」
俺の様子に気付いたのか、ミラが心配という顔で話しかけてきた。
「大丈夫、少し疲れただけだ。」
──何だったんだ今のは……、何かを思い出せそうだったんだが……。
俺は特に気にすることなく皆の輪の中に歩いていった。
「評議院から言われそう……」
『あ……。』
ミラの呟きに全員の顔が青くなったのは、言うまでもないだろう。
後書き
これにて、幽鬼の支配者編は終わりです!
次は前回話した六魔将軍ではなく、楽園の塔編を書きます!(時系列を忘れていたなんて言えない。)
では、また次回!
ページ上へ戻る