オズのジュリア=ジャム
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第三幕その四
「それ以外にもね」
「橋に使うとだね」
「いいんじゃないかしら」
こう木樵に提案するのでした。
「そうしたらどうかしら」
「それは名案だよ、僕は木やブリキの細工は大得意だからね」
伊達にブリキの木樵ではありません、どちらの細工もオズの国一なのです。
「じゃあね」
「ええ、一応向こう側をチェックして」
「そうしてだね」
「どうするかを決めましょう」
「それじゃあね」
「よし、じゃあ僕を皆で上に放り投げてくれるかい?」
かかしが皆に言ってきました。
「そして放り投げられた上から谷を見てね」
「どんな状況か確かめるのね」
「そうさせてもらうよ」
かかしはジュリアにも答えました。
「だからね」
「わかったわ、それじゃあね」
「うん、皆でそうしてね」
かかしの軽い身体をというのです、それで皆でかかしを胴上げするみたいに上に思いきり投げました、そしてです。
かかしは上から木の向こうにある谷の状況をチェックしました、そうして着地してから皆に言いました。
「橋は落ちてたよ」
「やっぱりそうなのね」
「何があったか知らないけれど」
「じゃあ」
「うん、ここはね」
「この木を橋にすべきね」
ジュリアは道を塞いでいるとても大きな倒れた木を見つつ言いました。
「そうすべきね」
「よし、じゃあ任せてね」
木樵は斧を構えてでした、すぐにです。
木を切ってです、かかしとジャック、モジャボロのアシスタントも受けてあっという間に頑丈な橋にしてしまってでした。その怪力で橋を担いで谷にかけてしまいました。
そのうえで、です。皆で笑顔で言いました。
「これで大丈夫だね」
「うわ、端を作っちゃいましたね」
「あっという間に」
「それで担いでかけて」
「凄いですね」
「お力も」
「僕だから出来るんだ」
木樵は驚く五人ににこりと笑って答えました。
「僕は斧と手で木やブリキの細工なら何でも出来るからね」
「だから橋もですか」
「あっという間に出来たんですか」
「一時間も経っていないと思いますけれど」
「すぐにですね」
「出来たんですね」
「ただ出来ただけじゃないわ」
今度はジュリアが五人にお話しました。
「木樵さんが作ったものはとてもしっかりしてるから」
「落ちたりしないんですね」
ジョージがジュリアに応えました。
「そうなんですね」
「そういえば確かに頑丈そうですね」
カルロスはその橋を見ています。
「何よりも」
「石の橋よりも頑丈そうね」
ナターシャは橋の頑丈さを目でチェックしています。
「これなら」
「木樵さんにこんな技術があるなんて」
恵梨香も言いました。
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