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レーヴァティン

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第十四話 森を進みその十九

「あれだよな」
「例えとしては合っていますね」
「やっぱりそうか」
「大きさは遥かに小さいですが」
 東京タワーに眉を作りそこから孵化した様な巨大蛾と比較すると流石にというのだ。キャリオンクローラーから成長する蝶も。
「しかしです」
「でかいことはでかいか」
「そして大型の獣や恐竜を襲い血を吸います」
「花の蜜じゃないのか」
「はい、そうしたものから血を吸い」
 そしてというのだ。
「生きています、大きさは羽根を広げると七十メートルだとか」
「あれっ、モスラってそれ位なかったか?」
「そうだよな」
 智だけでなく久志もその蝶の大きさを聞いて話した。
「それ位大きいとな」
「モスラもそれ位なかったか?」
「作品によって大きさが違うけれどな」
「大体な」
「そうですか、モスラはそれ位の大きさでしたか」
 順一はモスラの大きさについては詳しくないのかこう言った。
「二百メートルはあったと思いましたが」
「だから作品によって違うからな」
「それ位の大きさの時もあったぜ、確か」
「最近確かに二百メートルはあるな」
「もっとあるかもな」
「ゴジラも今や百メートルあるしな」
「昔の倍はあるな」 
 その姿は巨大になる一方である。
「だからモスラも作品によって違うぜ」
「そこはな」
「まあそれはな」
「作品次第だな」
「そうですか、とにかくです」
 順一はあらためて二人に話した。
「キャリオンクローラーは強力なモンスターです」
「相当にな」
「そして森の奥深くに出ます」
「森のか」
「はい」
「ってことはな」
 ここまで聞いてだ、久志はあらためて言った。
「俺達は沼地からか」
「近い場所にいます」
 森の奥深くにあるそこにというのだ。
「実際に」
「やっぱりそうか」
「ですから」
「いよいよか」
 久志は笑みを浮かべて前を見据えた。 
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