八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十七話 ある晴れた日にその六
「ここに昔から多くの人が来ました」
「あの海から」
「はい、私達は陸から来ましたが」
電車を使ってだ。
「多くの人達はです」
「あの海からでしたね」
「来ました」
この長崎にというのだ。
「そうしてきました」
「オランダからも来て」
「アメリカからもです」
ピンカートン中尉のお国の人達もだ。
「そして中華街の方々も」
「そうですね」
「多くの方々があの海からです」
「この長崎にですね」
「来ています」
そうしているというのだ。
「そしてそれぞれのお国のものもです」
「入ってきていますね」
「このグラバー園もそうですね」
「これから行く場所もそうですね」
「中華街も大浦天主堂もです」
そうした場所もだ。
「全てです」
「他の国から来たもの」
「そして根付いたものです」
この長崎にだ。
「全て」
「そうですよね」
「では次は」
「中華街ですね」
「あちらに参りましょう」
幕末、そして歌劇の舞台からだ。
「そして食べましょう」
「そうですね、ちゃんぽんを」
「中華料理かといいますと」
「どんなんでしょうか」
「微妙かも知れませんが」
「結構以上に日本が入っていますね」
「中国の拉麺と日本のラーメンは違いますし」
このことは中国から来た留学生の子達がよく言うことだ、水蓮さんにしてもラーメンを面白い和食だと言う。
「ちゃんぽんになりますと」
「さ.らにですね」
「はい」
実際にという返事だった。
「私もそう思います」
「やっぱりそうですね」
「ですが中華街にあります」
その長崎ちゃんぽんがだ。
「では行ってそうして」
「食べましょう」
「そうしましょう」
こうした話をしてだ、僕達は今度は中華街に向かった。そこもまた長崎の名所だ。中に入るとやっぱり雰囲気が変わる。
蝶々さん、そして幕末からだ。中華になった。赤いその中に入るとだ。僕はついつい笑顔になってこう言った。
「神戸の中華街もいいですが」
「長崎もですね」
「いいですね」
裕子さんに笑顔で応えた。
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