夢幻水滸伝
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第十二話 西の動きその三
「返す刀でもう一回東海と戦をしてや」
「北陸も攻めてか」
「関東、東北とも戦をする」
「それも勝ってか」
「統一や」
そう持っていくというのだ。
「日本をな」
「そうした考えか」
「うちの戦略はな、そうするで」
「天下統一への戦略は決まってるか」
「ああ、そうしてからな」
「さらにやな」
「他の国とも戦ってくことになるわ」
天下、即ち日本を一つにしてからもというのだ。
「そっちもな」
「そうか、アメリカや中国とも戦するか」
「東南アジアとか中南米とかともな」
「ロシアの氷帝ともやな」
「そや、何処が世界を一つにしてな」
そしてというのだ。
「この世界を収めるか、後な」
「後?」
「この世界何かあるみたいやな」
芥川は探る顔になり中里にこうも言ったのだった。
「どうもな」
「?巨人か?」
何かと聞いてだ、中里は彼自身はまだ会っていないこの存在のことを出した。
「急に出て来て暴れるっていう」
「あの連中最近ロシアやインドにばっかり出るらしいけどな」
「前はちゃうかってんな」
「日本にも出て来てたわ」
実際にというのだ。
「それで僕も何度か倒してる」
「そやねんな」
「ドラゴン並に強い連中でな」
「一体一体がやな」
「星の奴やないと相手に出来ん」
この世界では群を抜いて強くしかも神具を使える自分達でないとというのだ。
「連中はな」
「そこまで強いか」
「その連中のこともあるしな」
「何かあるんやな」
「ああ、世界を統一するのは何か自然な流れでな」
「皆考えてるんやな」
「けどな」
それでもというのだった。
「この世界変な感じや」
「世界の滅亡が迫ってるとかか」
「そういうのもあるかもな」
「物騒やな」
「ああ、そもそも僕等はどうしてこの世界に来たか」
芥川はこのことについても考えて言うのだった。
「それも気になるやろ」
「ああ、確かにな」
「そこも考えてな」
そしてというのだ。
「まずは天下統一進めていくで」
「そうしようか」
「ああ、ほな都に戻るで」
芥川は中里にここまで話して笑顔でこうも言った、そうしてだった。
一行は都に戻って行った、そのうえでこれからのことも考えるのだった。
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