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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百十三話 別の楽しみ方その十五

「日本人で少ないでしょ」
「殆ど見ないね」
 実際にだ、日本ではだ。
「アメリカ人のレベルの肥満の人も」
「そうよ、まあ我が国もね」
 ダオさんのお国のベトナムもだった。
「そんなに太ってる人いないけれどね」
「痩せてる人多いかな」
「実際にね」
 ベトナムでは、というのだ。
「多いわよ」
「やっぱりそうなんだ」
「そのベトナムと同じ位じゃないの?」
 それこそというのだ。
「日本の肥満は」
「少ないんだ」
「そうよ」
 まさにというのだった。
「本当にね」
「ううん、カロリー消費というか」
「食生活でしょうね」
「いつも滅茶苦茶な食事じゃないから」
「お野菜とかお魚多いでしょ」
「どっちもね」
「だからよ、パスタやピザも太ることは太るけれど」
「いつもじゃないから」
 そうそう食べはしない、少なくとも日本では。
「いいでしょ」
「そうだよね」
「まあたっぷり楽しんで」
 今は、という言葉だった。ワインを飲みつつ。
「食べてから行きましょう」
「イルミネーションだね」
「昨日観てよかったから」
 ダオさんもこう言った。
「今日もね」
「僕も昨日観たよ」
 そのイルミネーションをだ。
「そうしたよ」
「よかったわね」
「ここのイルミネーションは有名なんだ」
 ハウステンボスの売りの一つでもある、昔はなかったらしいけれど今ではもう見事な看板になっている。夜のそれにだ。
「言われているだけはあるよ」
「ええ、奇麗よ」
「だからね」
「今夜も観ましょう」
 こう言ってだ、ダオさんはワインとパスタを僕達と一緒に楽しんだ。そして最後のワインを飲んでからだった。
 あらためてだ、僕達に言ってきた。
「皆食べ終わったね」
「うん、見ての通りね」
「今食べ終わりました」
 僕も小夜子さんも答えた、それも笑顔で。
「じゃあね」
「今からですね」
「行きましょう、いや美味しかったわ」
「確かにね」
「堪能させてもらいました」
 僕達はダオさんにまた応えた、そしてだった。
 お店を出た、そうして外に出てだった。小夜子さんはふと思い出した顔になって僕達に対して言ってきた。 
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