八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百十三話 別の楽しみ方その五
「ペペロンチーノもね」
「シンプルでね」
「あれもいいよね」
「そうよね」
「まあ。何もかけないのは」
ソースをだ。
「それはちょっと、だけれど」
「そうなの」
「やっぱりソースがないとね」
僕としてはだ。
「駄目なんだ」
「ペペロンチーノはよくても」
「あれはソースだから」
ペペロンチーノというだ、シンプルだけれど。
「いいんだ」
「そうなの」
「けれど何もかけないのは」
それこそガーリックも何も、というのはだ。
「駄目なんだ」
「味がないとか?」
「そう思えるんだ」
実際に食べてもだ。
「だからね」
「何かソースが必要なのね」
「僕としてはね」
こうダオさんに話した。
「ちなみにミートソースも好きだよ」
「定番の一つね」
「そうだよね」
「ダオは蟹クリームも好きよ」
「ああ、トマトと」
「そっちもね、ボンゴレもね」
こちらもというのだ。
「好きよ」
「ダオさん海の幸も好きだからね」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「そのお店には海の幸のパスタもあるし」
「楽しみなんだね」
「そうよ、本当に」
「成程ね」
「私もです」
小夜子さんも言ってきた、優しい微笑みで。
「ピザもありますし」
「あっ、そっちもなんだ」
「パスタとピザのお店なので」
「そうだね、イタリア料理だとね」
「どちらも看板ですね」
「そう言っていいものですから」
「だからだね」
僕もお話を聞いてわかることだった、パスタとピザはまさにどちらもと言っていい位イタリアの料理の看板になっている。
「ピザもあるんだ」
「そちらも評判ですので」
「じゃあ楽しみにして」
「行かれますね」
「そして楽しむよ」
お店の中でだ。
「赤ワインと一緒にね」
「それでは」
「何かオランダっていっても」
ダオさんはこんなことも言った。
「色々なお国がある場所ね」
「欧州の全部って言ってもいいよね」
「ドイツもイタリアもスペインもフランスもね」
それぞれの国の料理や文化が楽しめる場所でもあるのだ、このハウステンボスは。
ページ上へ戻る