ソードアート・オンライン~白と青の軌跡~
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第1層ボス攻略
前書き
雑になっているような…なっていないような…
と、とりあえず頑張ります!
では本編へ!
あれから約1ヶ月後。
俺は今、第1層の迷宮区にいた。
アスナと別れた後ソロで先に進み、剣を振るっていた。
元々現実世界でも剣を振るっていたのと、βテスターでもあったため難なくここまで来れていた。
──アスナ、大丈夫だよな…
一応キリトにも連絡はしており、何かあった時は頼むということまで伝えてある。
「見つけた、第1層ボス部屋……」
βテスト時に相棒であるキリトと見つけ、二人で挑んだボス。
「今日はディアベルに連絡して、明日攻略会議だな。」
俺はウィンドウを操作しディアベルにメールを送る。
すぐに『了解、すぐに準備しよう。ありがとう。』というメールが来たため、俺は街に戻った。
──そして攻略会議当日──
「今日は集まってくれてありがとう、俺の名前はディアベル!気持ち的にナイトやってます!」
そんなディアベルの冗談混ざりの自己紹介で、ピリピリしていた場が緩くなる。
「今日集まってもらったのは他でもない、第1層ボス部屋を俺のフレンドが見つけた。」
ボス部屋
その単語が出た瞬間、場の雰囲気はいい意味で静まった。
「そして明日には攻略しようと思う、なので今から6人パーティを組んでくれ!」
その時、ある男の声が響いた。
「ちっと待ってくれ!」
「なんだい?」
「わいはキバオウってもんや、ここで一つ言わせて貰いたいんや!」
「構わないよ、多くの意見が必要だからね。」
そうディアベルが言うと、キバオウは大きく深呼吸をしてから再び声を発した。
「こんなかにもいるはずやで、βテスター!」
そこからは一方的な意見だったが”エギル"という外人の男によって収まった。
キバオウは、βテストを受けた者"βテスター"に亡くなった約1000人に謝罪しろというものだった。
何故、謝罪しろと訴えたかと疑問に思うだろう。
このデスゲームが始まって1ヶ月。
この1ヶ月で約1000人ものプレイヤーが永久ログアウト、現実世界でも死んでいる。
その事実は全てβテスト時の情報を持っていながら、初心者に教えず独り占めしているβテスターのせいだと言っていた。
普通に考えてみれば、βテスターに悲しき真実を押し付けているだけに過ぎない。
それに永久ログアウトした約1000人の内50人がβテスターでもあるのだ。
そこを指摘されたキバオウは、静かになり座った。
その後、俺はディアベルが入っているパーティに入れてもらった。
6人パーティが7個、ペアパーティが一つの計44人で挑むことになった。
「ライア君、アタッカー頼んだよ。」
「あぁ、指揮は頼む。」
「もちろんさ。」
そうして俺達は解散した。
──攻略当日──
今いるのはボス部屋の前。
俺はウィンドウを操作し、最後のチェックをする。
──HPが0になれば俺は死ぬ、負けられない。
そして全員が装備の確認が終わると
「俺から一つ!絶対に勝とうぜ!」
その言葉が発されたと同時に、ボス部屋の扉が開かれた。
──さぁ、戦闘の始まりだ。
俺達6人パーティの仕事は、縦装備がタゲを取っている間にHPを削って行くこと。
俺は現実での剣術を活かしながら、ボスの剣を避けつつもソードスキルとスイッチを交互にしながらダメージを与えていく。
そしてHPバーが黄色になった瞬間。
「俺が前に出る!」
「!?ディアベル、止せ!」
ディアベルはそう叫ぶと、ボスに向かって走り出した。
──やめろ、ディアベル!
俺はディアベルがLAを狙っていると分かったが、今のボスHPじゃ1発では無くならない。
更に。
──刀に武器が変わってる!?
「ディアベル、後ろに飛べー!」
誰かの声が聞こえたが、ディアベルは刀に変わっていることに気づかずボスの攻撃を受け後ろに飛ばされる。
「ぐはぁ!」
俺は急いで倒れたディアベルに向かっては知り、ポーションを飲ませようとする。
だが、その手をディアベルに阻まれた。
「ディアベル!」
「ライア君……後は頼むよ……」
「何言ってるんだ!早く飲まな……」
「皆を救ってくれ……そして……この世界を……」
パリン……
ディアベルはポリゴンとなって俺の目の前で消えた。
後ろでは叫び声が聞こえる。
「ディアベルはーん!!」
「ディアベルさん!!」
──あぁ、また救えなかった
俺は足元に置いていた剣を握り、フラフラと立ちながらボスへ向き直る。
──何故救えなかった?
俺には現実での経験があるのに、何故だ?
答えは簡単、俺が弱いからだ。
ビュッ
俺は元いた場所から一気に走り、ボスの足下につめた。
そして足にソードスキルを放つ。
片手剣ソードスキル《スラント》
ソードスキルを放ったことで、ヘイトが俺に付く。
──はは、そんなこと知ったことか。
俺はボスの攻撃に避けるが、食らうため徐々にHPが緑、黄色へと変わっていく。
そして、ボスの刀をパリィした瞬間にソードスキルを放つ。
片手剣中位ソードスキル《アース・ディバイネーション》
──これで倒せ……え。
赤色であるHPを全て削ったと思ったが、ほんの数ミリだけ残っている。
ニヤッと笑顔を見せてくる悪魔。
俺に大きな刀が降り注ぐ。
だが、俺にはその刀を剣で流す事も弾く事も逃げることさえも出来ない。
何故なら硬直が解けないからだ。
──俺、ここで死ぬのか。
目を瞑りディアベルに謝る。
──ごめん、約束守れないや。
次に浮かぶのは、1ヶ月前に別れた幼馴染みの顔。
──ごめん、君だけでも生きてくれ……
だが一向に刀が降りてこない。
その代わり───
「ライー!」
「だめー!」
ガキン、剣と剣がぶつかる音がした。
俺は目を開け、視界に映る光景に驚いた。
「キ、リト……それに……君は……?」
かつて、βテスト時に出会った相棒キリト。
そして赤色のケープを身につけるプレイヤーが俺に迫っていた刀を受け止め、弾いた。
「ライ、大丈夫か!?」
「あ、あぁ。それにしてもあのプレイヤーは?」
「すぐ分かるさ、回復して3人で戦うぞ!」
俺は投げ渡されたポーションを飲み、剣を握る。
「あぁ!」
キリトが切りつける、もう一人のプレイヤーがスイッチ、次にそのプレイヤーと俺がスイッチしていく。
「あのプレイヤーの細剣の速さ……危ない!」
俺がそう叫んだ瞬間、ボスの刀が赤色のケープを破壊する。
そして見えたのは────
「アス……ナ……?」
俺は茶色のロングヘアーと、見慣れた顔を見て驚きを隠せなかった。
そんな俺にキリトが叫ぶ。
「ライ!最後の一撃頼む!」
「!?、任せろ!」
キリトのソードスキル─片手剣ソードスキル《スラント》を放つ。
アスナがスイッチしてソードスキル─細剣ソードスキル《リニアー》。
「ライア君!」
俺はその声に合わせて、スイッチしてソードスキルを放つ。
片手剣ソードスキル─《シーゼルレイ》
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
ボスの脇腹にソードスキルを放ち、着地と同時にボスはポリゴンへと姿を変え俺の目の前には〈Last Attack Bonus!〉と書かれたウィンドウが現れる。
その瞬間、歓喜へと変わった。
「「よっしゃぁー!」」
「ナイスバトルだったぜ、ヘルプに入れなくて済まなかったな。」
外国人に話しかけられたが俺は「いや、大丈夫だ。」と反応し、キリト達の元へと歩く。
「ライ。」
「助かった、ありがとう。」
「俺じゃなくてアスナに言うべきだろ?」
そう言われ、キリトの横に立っている少女に近づく。
「アスナ……」
「ライア君、間に合ってよかった…」
「え……」
俺は怒られると思った。
自分を置いていった奴を……
「君を救えて良かった。」
──あぁ、明日奈はいつだってこういう人じゃないか
俺は笑顔で言った。
「ありがとな、助けてくれて。」
「なんでや!」
俺がアスナに礼を言ったと同時にキバオウが怒鳴った。
「何でディアベルはんを見殺しにしたんや!」
「……見殺し?」
キリトはキバオウを睨みつけながら言った。
「そうや、そこにおる青髪が見殺しにしたやないか!それにお前やって、ボスが何の武器を使うか知っとったやないか!」
「そ、そいつβテスターだ!」
「貴方達ね……!」
俺はキリトとアスナを手で抑えキバオウの前に出た。
「見殺しにするつもりはなかった、だが確かに”俺は”βテスターだ。」
「なんやと!この野郎!」
──何でこうなるんだか……
「いいか、βテスターが情報をペラペラと話すと思うか?今ここはただのゲームじゃない、デスゲームだ。一つの情報を持ってるか持ってないかで生死が分かれる、そんな世界で俺が話すと思うか?」
「ふざけんな!お前どれくらい知ってやがる!」
「ざっと10層までは分かるな。」
「は……んなのβテスターじゃねぇ、ただのチートだ!」
「βテスターでチート、”ビーター”だ!」
「よ、よせライだけが……!」
キリトが俺へのフォローをしようとしたが、今してもキリトに集中するだけだと分かっていた俺は……。
「うるせぇな、ガキは黙ってろ。」
「っ!?」
「ライア君…!何を言って!」
俺は腰にある剣を抜き、アスナに向けた。
「お前も黙ってろ、初心者の癖に俺に指図すんな。」
「……!?」
ウィンドウを操作し、先ほどのLAを装備する。
真っ黒なコート─ミッド・ナイトコート
「いいか、俺はただのβテスターじゃないビーターだ。」
そう睨みつけながら第2層へと続く階段を上る。
「あ、そうだ。俺がアクティベートしといてやる、お前らは街に戻って引きこもってろよ。」
「ふざけんなぁぁぁぁぁ!」
それから俺は、ビーターと呼ばれるようになった。
後書き
寝なきゃ治らないのに寝れないです。
ライアの性格がイマイチだな……と思ってます。
では、また次回!
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