八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十二話 一族の争いその十三
「今日も」
「そうされて下さい」
「そしてその後で」
僕は夕食の後も考えていた、それからはだ。
「今日もまた飲んできます」
「そうされますか」
「ワインか何かを」
「そうされて下さい、ただ」
「はい、飲み過ぎにはですね」
「ご注意を」
「やっぱりそうですよね」
自分でも自覚があって言う、合宿の時もそうだったし今回もだ。とかく僕はこの夏飲んでいる。というか明らかに乗み過ぎだ。
「過ぎたら駄目ですね」
「何でもそうですが」
「お酒もですよね」
「左様です」
「ですね、そこは気をつけます」
「潰れるまではです」
「飲まないことですね」
僕はまた言った。
「何といっても」
「それがいいです」
「じゃあそうしていきます」
「では、ただかく言う私もです」
畑中さん自身が申し訳ないといった顔で答えた。
「飲み過ぎですね」
「この慰安旅行では」
「どうにも」
こう言うのだった。
「偉そうなことを言って自分でも」
「いえいえ、それはです」
「そうではないですか」
「はい、畑中さんは酔い潰れていないですから」
「だからですか」
「いいと思います」
僕はお水を飲みつつ畑中さんに微笑んで答えた。
「本当に」
「そうですか」
「はい、それと」
ホテルに香織さんと詩織さんが入って来た、そしてそれからだった。
ラブポーンさんやチェチーリアさんも帰って来た、他の娘達も次から次にと帰って来た。それを見てだった。
畑中さんは僕にだ、微笑んで言ってきた。
「戻られてきています」
「そうですね」
僕も皆を見たうえで畑中さんに応えた。
「じゃあそろそろ」
「ディナーですね」
「左様です」
「鴨ですか」
僕は鴨料理、おそらくメインディッシュのそれについて話した。
「楽しみですね」
「鴨は美味しいですね」
「普通の鶏とはまた違って」
「鶏も美味しいですが」
「鴨もまた」
「はい、美味しいです」
「そうなんですよね」
鶏よりも脂っ気が強くて味が濃い感じだ、自分で言ったけれど鶏とはまた違う美味しさがあって僕も好きだ。
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