夢幻水滸伝
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第九話 関ヶ原の戦いその十七
「敵にはして街も一気に氷漬けか消し飛ばす」
「太平洋ではそこまでする奴おらんな」
「欧州でもおらんやろ」
「あそこはまた騎士道にこだわり過ぎや」
欧州の者達はというのだ。
「もうそれが過ぎてスポーツマンシップに等しい」
「それ自体は悪くないやろ」
「戦争はそうはいかん、スポーツともな」
また違うというのだ。
「戦争はな」
全く、というのだ。
「またちゃう」
「勝つ為には手段を選ばん場合もある」
「それも必要やな」
「ああ、けどな」
「奥州は騎士道にこだわり過ぎてか」
「あかん、ちょっとな」
こう言ってだ、芥川は欧州の者達を否定した。
「どうにもな」
「そうか」
「ああ、けどほんまロシアやインドは怖いな」
「敵にしたらか」
「巨人も気になるけど連中と戦う時はな」
「十二分に用意が必要やな」
「その時は星の奴も軍勢も大勢で圧倒的な数で攻めるか」
これが芥川の彼等への考えだった。
「軍勢も装備よおしてな」
「数と術と装備でやな」
「連中でも圧倒する力で踏み潰すか」
ロシアやインドに対してはというのだ。
「そしてその前にや」
「ああ、今からやな」
「乗るで」
相手の策にあえてとだ、こう言ってだった。
芥川は敵の動きを待った、既に備えはしていてどうするかも決めていた。そうした意味で東海との夜の決戦ははじまっていた。
第九話 完
2017・3・8
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