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第二章

「恋は簡単ってね」
「そんなこと言ってる歌あるわね」
「この歌を聴いて本当かどうか」
「気になってなの」
「それでだけれど」
「それ相手が出来たらね」 
 彼女は私にくすりと笑って答えた。
「むしろ今の時点でわかることじゃないかしら」
「今で」
「そう、今の時点でね」
「そうなの」
「とにかく、相手はね」
「紹介してくれるのね」
「二人にね」 
 このことを約束してくれた。
「そうさせてもらうわね」
「ええ、じゃあ」
「お願いね」 
 私達は彼女に応えた、そしてだった。
 二人共相手を紹介してもらった、一人は背が高いスポーツマンタイプでもう一人は少し悪ぶっている感じだった。だが。
 どちらも話をしているととてもいい感じでだ、私はスポーツマンの彼が気に入って友達は悪ぶっている彼にそうなった。それは相手も同じで。
 私達はそれぞれ交際をはじめた、するとここでだった。 
 紹介してくれた彼女は私達にだ、くすりと笑ってこう言ってきた。
「ここからよ」
「ここからっていうと」
「何がなの?」
「よくわかるから」
 その笑みでの言葉だった。
「何かとね」
「何かとなの」
「わかるの」
「そう、わかるから」
 こう言うのだった。
「楽しんで覚悟しておいてね」
「どういうことなのかしら」
 私は彼女の言葉に首を傾げさせて返した。
「一体」
「だからそれはね」
「これからわかるっていうのね」
「そうよ、楽しみにしておいてね」
「それじゃあ」
 わからないままだ、私は彼女の言葉に応えた、それは友達もでだ。二人共交際をはじめた。すると自然にだった。
 相手のことばかり考えてだ、あれこれとだった。
 相手の趣味に合わせてだ、髪型もファッションもだった。
「こんな感じにしたの」
「私はこうよ」
 二人でクラスで髪型を見せ合った。
「スカートはデニムにして」
「私はキュロットよ」
「服もね」
「彼に合わせて」
「デートだってね」
「着る服だけじゃなくて」
「アクセサリーとかね」
 そうしたものもというのだ。
「これまで以上に気を使って」
「それで変えたりして」
「行く場所のことも事前に調べて」
「デートの時にどうするか」
「そうしたことも調べて」
「何かと大変よね」
「全くよ」
 二人で話した。
「もう色々考えてね」
「あれこれ変えたりしてみて」
「忙しくなったわね」
「何かと」 
 本当に変わった。 
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