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第一章

                 Easy
 恋なんて簡単、こんな歌を聴いた。
 だがまだ誰とも交際をしたことのない私はこの言葉が本当かどうか全く知らずにそれで友達の一人に尋ねた。
「この言葉本当かしら」
「どうかしら」
 友達も首を傾げさせて答えた。
「それは」
「わからないの」
「私にしてもよ」
「誰ともなの」
「交際したことないから」
「そうなの」
「だからそう聞かれても」
 困った顔で私に言ってきた。
「困るわ」
「そうなの」
「実際ね、本当にね」
「恋は簡単かどうかは」
「そんなの実際によ」
「誰かと交際してみないと?」
「わからないものじゃないかしら」
「そうね」
 言われてみればだった、私もだ。
 その通りだと思ってだ。彼女に言った。
「まずはね」
「誰か相手が出来て」
「その相手と交際して」
「わかるものだから」
「それじゃあ」
「そう、それからということで」
「私達はまず相手を見付けることね」 
 自分で自分にも言った。
「そういうことね」
「そうなるわ」
「じゃあ私も」
「私もね」
 彼女も言ってきた、そしてだった。 
 私も友達もまず相手を見付けることからはじめないといけなかった、だがいざ学校の中で探したり目立つファッションやヘアースタイルにしてだ。アクセサリーに気を使っても。
 これといった人はいなかったし声もかからない、それでだ。
 交際相手のいる娘にだ、二人で相談すると。
「じゃあいい人紹介するわよ」
「どんな人なの?」
「彼氏のお友達でね」
 彼女は私に笑顔で答えてくれた。
「結構格好いいのが二人いるのよ」
「二人なの」
「あんた達それぞれにね」
 まさにというのだった。
「紹介してあげるわね」
「有り難う、それじゃあ」
「いやいや、あんた達もね」
 私達を笑顔で見てだ、彼女は言った。
「やっぱりこうしたことも気になるわよね」
「それはね」
「やっぱりね」
 私も友達も彼女に答えた。
「交際相手が」
「そう思って」
「私はね」
 私は彼女にこうも言った。 
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