八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十一話 お風呂でその二
「いや、本当に」
「そうでしょうか」
「健脚ですね、いや」
僕はここで気付いた畑中さんのこのことに。
「いつも修行されているからですか」
「素振り等ですね」
「それをされているせいですか」
「そうだと思います」
ご自身でもとだ、畑中さんは僕に答えてくれた。
「やはり日々あの様な素振りをしていますと」
「十一キロの木刀を千回も二千回もですね」
「振っていますと」
「やはり足腰も鍛えられます」
「そうですよね」
「そして汗をかいてから飲みますと」
畑中さんは今度はお酒の話もしてくれた。
「一気に酔いますが」
「身体が水分を吸収する時に」
「アルコールも吸収しますが」
「それでもですね」
「はい、その回ったアルコールはです」
「一気に回ってその分」
「早く抜けます」
実際にそんな気がする、かなり汗をかいた運動の後で飲むとすぐに酔うけれどその分すぐに抜けていく。
「そのこともありまして」
「お酒が入っていてもですか」
「足取りもしっかりしていましたし」
「だからですか」
「義和様を待たせずに済みました」
「そこでそう言われますと」
確かにだった、僕も。
「抜けやすいですね、汗をかいた後は」
「一気に回って」
「そうですね」
「それではですね」
「はい、今からです」
「お風呂に入って」
「すっきりしましょう」
畑中さんは微笑んで僕に話してくれた。
「それもまたいいものです」
「そうですね、結構汗をかいて」
「それをです」
「すっきりさせましょう」
二人で話す、そしてだった。
僕達はスーパー銭湯に入った、そのうえで畑中さんを見ると体格はどう見てもお年寄りのものじゃなかった。
それでだ、服を脱ぐ畑中さんに尋ねた。
「そのお身体は」
「何か」
「いえ、凄いですね」
ご高齢とは思えないまでにしっかりした体格だった、背筋はしっかりしていて筋肉質だ。
そしてだ、その筋肉がだ。
「引き締まってよく発達した」
「剣道家のですか」
「筋肉ですね」
「そう言って頂き何よりです」
「やっぱり鍛えているからですね」
剣道でだ。
「確か古武術もされていて」
「はい、そちらも今もしています」
「免許皆伝でしたね」
これが畑中さんの凄いところだ、剣道だけじゃないのだ。
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