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勇者指令ダグオンA's どっこい

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第二十三話 お江戸だよ全員集合

時は江戸時代の海鳴町~今日も陽気に生きているお馬鹿達の話の始まり始まり~


第二十三話 お江戸だよ全員集合



ある日のお江戸

「毎度!どうです出来は!?」

飾り職人飛鳥の作ったかんざしをマジマジと見る飛鳥乃進。

「おう!てえしたもんだな・・・おめえさん腕上げたな」

「へへ!まだまだっすよ!」

「んじゃこれ勘定だ」

代金を置いて飛鳥からかんざしを受け取る飛鳥乃進。

岡っ引き・東飛鳥乃進の長屋

「おう!ティアッパチ」

「あ!親分!」

「ちょっと顔かしてくんな」

「はい?」

飛鳥乃進に顔を差し出すティアッパチするとティアッパチの髪にかんざしを差し込んだ。

「え?これって」

「おう!この間の大捕り物でな。佐津田様から特別褒美をもらってな。最近若い飾り職人が腕を上げな~そいつんとこで作らせたんよ」

町の同心佐津田の大捕り物に参加している飛鳥乃進。

「良かったんですか?」

「たまにはお洒落しても良いんでねえか?」

「・・・はぁ」

その時

「親分てえへんだ!!」

飛鳥乃進の部屋に住民が舞い込んできた。

「・・・またか」

とりあえず仲裁をするべく出動する飛鳥乃進。


飛鳥乃進が駆けつけると・・・

「うわああああああ!!」

「このドアホおおおおおお!!!」

長屋にて自称女房はやてに大太刀を振り下ろされる貧乏浪人・南力之介。

理由はツケ等で金銭的にも困りはやての鼓を売ってしまったのだった。

尚その鼓はかつて将軍家だったはやての買った上等の品である。

「・・・なんでウチの鼓売ったんや?」

「いやね!そろそろ光太郎の兄いの所にツケも溜まってるし払わないと兄いの店潰れちゃうし」

「・・・だからって女房の鼓売ってええんか?ああ?」

「俺がいつお前と所帯持った!!?」

「問答無用じゃ!!」

はやてが大太刀を構えると光だした。

尚魔力ではなく邪神モードのオーラをむき出していたためであった。

「奥義!天地爆裂!!我意龍風月斬!!」

「技の名前が長すぎるんだよ!!」

咄嗟に避けると床が真っ二つに斬られた。しかも鏡のように綺麗な切り口で・・・

「お助け!!」

「またんかい!!」

こうして大太刀振り回されながら長屋中追っ駆け回される力之介だった。

止めようが無いと感じた飛鳥乃進はスルーを決め込んだ。



商店街

鼓を買い戻すべく商売を始めた力之介の元に5両と書かれた札が立っていた。それをジーッと見る飛鳥乃進と友人の侍火鳥勇太郎。

「何やってんだお前?5両で何売るんだ?」

「俺を売るんだ!!」

「え?5両で身売りするんですか?」

流石の火鳥も?マークでいっぱいだった。

「誰もお前なんか買わないって」

「それはねカランコロン!!・・え?」

何故か1両投げつけられた。

「お助け~!!」

「「「は?」」」

いきなり振ってきた1両小判に驚く力之介と飛鳥乃進の目の前に追われている浪人が・・・

「ななな!何だよお前!?」

「お助け!!」

力之介の影に隠れる浪人。それを追いかけてくる若侍の姿が・・・

「待てい!兄の仇!!」

その言葉に

「お前仇持ちか!?」

「滅相も無い!!」

そう言う浪人に襲い掛かる若侍の攻撃を受け止める力之介。

「ちょいまち!!えええ!!!」

巻き込まれた飛鳥乃進。

「うわ!!」

それは見物していた火鳥にも降りかかった。

「!!」

咄嗟にそこら辺にあった竹棒やら構え勇太郎は侍の刀を受け止めた。

「何奴!?」

「桃太郎・・・鬼退治です!!」

そう言って若侍を抑える火鳥。

それをチャンスだと思った力之介は飛鳥乃進を連れてどこかに撤退するのだった。



蕎麦屋『南黒』

「へいお待ち」

「ありがとう~」

光太郎の蕎麦をすする力之介と飛鳥乃進。先ほどの浪人も一緒だ。

「は~いお茶どうぞ~」

「どうも~・・・て!畢!俺の天ぷら食べるな!!」

お茶を持ってくる光太郎の女房スバルと力之介の蕎麦の天ぷらを食べる娘・畢。

「もう!畢!金平糖あげるから遊んでらっしゃい」

「・・・うん」

「スバル・・・それ俺がいつも藩主に食らってる奴じゃないよな」

「・・・大丈夫本物だから。はい」

「・・・うん」

畢に金平糖の袋を渡すスバル。畢は近所の子と遊びに行った。

「奥方お若いですね~」

「いや~それほどでも~」

浪人の言葉に照れるスバル。

「お二人はどうやって知り合ったんですか?」

「あれは僕が若い頃だったな~」

光太郎の回想が始まった。


夜道の屋台蕎麦『南黒』

「ふぅ~そろそろお客さんも遠のいたし早仕舞いするかな。最近この当たりじゃ辻斬りが出るって命あっての物種っていうしね「・・・蕎麦屋」ん?」

光太郎の背後から刀を突きつける女性剣士スバル。

「え!あ!なに!?辻斬り!?お金?」

「・・・蕎麦を茹でろ」

「は?」

「いいから茹でろ」

なんのこっちゃと思いとりあえず要求どおり蕎麦茹でる光太郎。

すると

「・・・天ぷら」

「へ?」

「天ぷら!!」

スバルの要求どおり天ぷら入れる光太郎。

更に

「薬味」

「・・・・・・」

もうリアクションに困り果て普通に薬味入れてスバルに蕎麦を渡すと・・・

「・・・声を出すな」

そう言ってささくさと去っていく辻斬りスバル。それを見ていた光太郎は・・・

「・・・え?・・・辻斬りが蕎麦一杯?・・・ケチだな「蕎麦屋」?」

背中から刀を突きつけられる光太郎。

「ん?なに?」

「手を出せ」

「はい」

呆れながら手を出す光太郎

すると

「・・・勘定だ」

そう言って勘定渡してそそくさ去っていく辻斬りのスバルに光太郎はハリセンを持ち出し・・・

「・・・心臓に悪いよ」

「んぎゃ!!」

スバルの頭をひっぱたいた。



「で~これがその時の竹光・・・暗くてよく見えなかった」

そう言ってスバルの持ってた竹光見せる光太郎。もう完全に笑い話と化している出会いだった。

「ていうか何で光太郎の兄い辻斬りと結婚したの?」

「だって・・・見てられなかったんだもん」

実は代金が足りずに蕎麦を注文したスバル。

その後肉体労働で屋台を引っ張らせていたのだが、あまりにも危なっかしかったので光太郎が引き取ったらしい。

「で?話を戻すけど・・・」

「お侍さん何で追われてるの?」

力之介と飛鳥乃進の問いに侍は答えた。

「はぁ・・・拙者こう見えて幕府に仕えていた武士であります」

「何で幕府の武士が仇持ちに?」

「拙者武士といいましても物書きでして・・・そこで帳簿のことを調べ書きに書いたところを確認していただきたく上司の者に申し出たところ・・・その上司が何者かに毒殺されていたんです・・・時悪く他の武士達が私を見つけてしまい・・・逃げました」

「ダメだよ・・・そんなとこで逃げちゃ・・・んで?変わったこと無かった?」

飛鳥乃進の言葉に武士は考えると・・・

「そういえば・・・暗殺の数日前に・・・南蛮からの使者が来たことしか・・・」

「特に変わったことなんか無いわな・・・南蛮からの使者が怪しいが・・・調べ直すしかないか・・・」

「けどどうする?面倒なことになりそうだし・・・こんなことに協力してくれる奴って・・・」

「「あ!」」

何かを思いついた力之介と飛鳥乃進はある武家屋敷に向かった。


サエグサ家武家屋敷

「・・・断る」

サエグサ家当主・ユウに調べなおしを申し出る力之介と飛鳥乃進だがあっさり申し出を蹴られた。

「もう調べは済んでるだろ?今更何やったって何もでねえって」

「お前・・・無実の人間がつみ問われるかもしれんのだぞ!?」

「けどな・・・お上が「本心は?」面倒くさい」

その言葉に・・・

「ユウ!調べてあげなさいよ!」

ユウの奥方・アルトの方が亭主に申し出をした。

「嫌だよ・・・面倒くさい・・・」

「ユウ!!」

「は!!」

何処から持ち出したのかアルトに薙刀突きつけられるユウは咄嗟に刀で受け止めた。

「アルトさん・・・そんな物何処で覚えてきたの?」

「・・・ここ」

一枚の瓦版を出すアルト。そこにはこう書かれていた。

武術のことなら八神流!!来たれ武士を目指す者!!道場なら八神道場!!
記者ミツキ

「ここでみっちり鍛えてきたの!!」

「俺の小遣い減ったのはそれか!!」

アルトの薙刀の一閃を避けるユウ。

その光景を見ていた力之介は・・・

「再調査の許可出してくれたら助けてやるけど」

「お前賢い動物になったな・・・」

そう言って無理矢理再調査の許可をもらう力之介と飛鳥乃進だった。

「後は・・・侍さん匿う場所だあな」

「迷惑かけれんのは・・・」




火消し・め組

「何で俺達んとこ来るんだよ?」

め組頭・大悟に文句を言われる力之介。

「だってよ~こういう時に迷惑かけられんのおめえだけだし~」

「とか何とか言ってこの侍俺達に押し付けようって腹だろ・・・・」

「あれ?ばれた?」

「まあいいや・・・置いてけ」

しぶしぶ引き受ける大悟に浪人は一礼しめ組で世話になるのだが・・・

「うおおおおお!!頭!!高町城が家事ですぜ!!」

「ガイ・・・おめえが行くと火の回りが速くなるから大人しくしとけよ」

「わかりやした!!」

大悟にそう言われて奥にはいるガイ。

因みに高町城の殿・高町なのはは力之介にとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっても恨みがあるらしく力之介に懸賞金をかけていた。

尚懸賞金は奥方のユーノの方が払わないと宣言はしている。

「あ~あ・・・あのまま高町城潰れれば良いのに」

「それは思っても言っちゃダメ」

飛鳥乃進に止められる力之介だった。


商店街

「ささ!よってらっしゃい見てらっしゃい!!最近巷を騒がせている天下の大泥棒!ハラオウン小僧の号外だよ~今度の獲物はサエグサ城のノアの耳かきときたもんだ!!」

「おう!ミツキさん」

「あ!飛鳥乃進の親分」

瓦版配っているミツキに何やら50文渡した。

「・・・最近南蛮人が悪いことしてるって情報無い?」

情報を求める飛鳥乃進。ミツキは瓦版を書いているほか情報屋としてその名が知られていた。

「いっぱいあるけど~飛鳥乃進さんの欲しい情報は50文じゃ安すぎるわ~」

「ほお~あたしの欲しい情報を握ってるって事だあねえ~欲を出すと後悔するぞ~」

「だ!か!ら!50文じゃ安すぎるっての!!」

「そっかそれじゃあ最後の手段・・・ユン先生!!」

「はう!!」

飛鳥乃進の背後から現れるサエグサ城の医師ユン。

「ミツキさん見つけましたよ」

「い!これは!!」

「ほほ~ミツキ~政事もやらずにこんなところで油売ってるとは良い度胸だねえ」

「ユン先生これには!!」

「まぁいい・・・天下の為にこいつの欲しい情報をとっとと渡せば命の保障はしてやるよ」

「う!飛鳥乃進さん・・・ずる賢い性格になったわね」

「ええ!何とでも言え!これも世の為人の為」

苦笑いしながらユンに連行されるミツキ。


一方力之介は・・・

「優しい楓ちゃ~ん」

楓のカラクリ工房を訪ねる力之介。

その目的は・・・

「さっそくだけどさ。こいつを調べてくんない?」

力之介が持ち出したのは侍から預かった手掛かりの手形だった。

「はいはい!!」

パソコンで分析する楓。何故時代劇にパソコンと科学捜査があるのかはスルーしていただきたい。

敢えて言うなら楓が作ったのだ。

「・・・ふむふむふむ・・・この手形外交官特権の為の特別な品みたいですね」

「てことは・・・」

「間違えなく南蛮人がビンゴだな」

そう推理し腕を鳴らした。

「どうする?踏み込むか?」

「なんでですか!?面子が足りませんよ!」

「だよね~」

そして力之介はメンバーを集めた。


茶屋

「どうも~」

西洋のぬいぐるみを売っている蓮をよそに茶屋でお馴染みの面子を集める力之介。

「・・・おい・・・なんで毎度俺達がテメエにつき合わされなきゃいけねえんだ」

しかめっ面の用心棒・北斗。

「全くだぜ!この事女房に知られたら大変だぜ!!」

女房・ヴィータの方に尻に敷かれている若様・西紋ノ上。

「私仕事なんですけど~これでまたお給料が~」

からくり師・楓。

いつも通りの5馬鹿が揃った。

「だって・・・斬ったはったは俺達のキメだろう」

力之介の身勝手に呆れる4馬鹿。

「それじゃあ・・・ここまでの情報を整理しようか」

「じゃあ俺から」

北斗が先に手を上げた。

「最近銃器で百連発砲とやらが開発された。一度に百発撃てるからって・・・兵器マニアが手薬煉引いて待ってるって話だ」

その次にサイモンが・・・

「んじゃ俺な!隠密に調べさせたところ城の奴らが横流ししようとしてな・・・それに気づいた侍が殺されちまったって訳だ・・・」

最後に楓が・・・

「その南蛮人なんですけど・・・今日出航するみたいですよ」

「それ・・・はやく言え!!」

力之介にハリセンで倒される楓。

「・・・まぁいいや・・・そこのぼっちゃん!それもらうよ」

「はい毎度」

蓮からぬいぐるみを買う西紋ノ上と北斗。

「お前そんな趣味が?」

「娘にやる」

そう言って準備にかかる5馬鹿。






港で準備をしていた南蛮人たちが積荷を積んでいると

「待て待て待てい!!」

船に押し込む飛鳥乃進と力之介。

「そいつが百連発砲か・・・返してもらうぞ!!」

十手とキセルを構える飛鳥乃進に向かって南蛮人は・・・

「ヘイ!このチンピラどもをタタキツブセ!!」

南蛮人の命令に銃を抜く兵士達だが・・・

「この野郎!日本の岡っ引きを舐めるんじゃあねえ!!」

咄嗟に腰から銭を構え投げ銭を披露する飛鳥乃進。

投げ銭は見事に南蛮人たちの銃に当たり叩き落とすと南蛮人たちは横流しされた百連発砲を持ち出した。

「ヒャクのタマ・・・・クラエ!」

ヒャク連発砲が火を吹こうとしたその時一発の弾丸が百連発砲を破壊した。

「な!」

「教えてやるよ・・・必要なのは一発だ」

南蛮人の先に居たのは銃を構えた北斗の姿が

「く!ニゲ!!」

「おりゃああああああああああ!!」

轟音と共に船のマストが引っこ抜かれた。

「これで逃げられんな!」

「貴様!西紋ノ上!!」

異国の藩主・西紋ノ上にが船のマストを持ち前の馬鹿力で破壊し追い詰める。

更に

「舵が!!」

突如動かなくなる舵。何やら粘着物質が巻かれていた。

「どうですか?からくり師・南楓発明の強力接着剤の味は?」

からくり人形と共に参上する楓。

5馬鹿が揃ってしまった。

「よっしゃ・・・おめえら年貢の納め時だ・・・一人残らずたたっ斬ってやる!!」

刀を抜く力之介。

「カカレ!!」

力之介たち5馬鹿に襲いかかる南蛮人たちに・・・

チャキ

楓が竹筒で作った巨大大筒を担ぎ上げ・・・


ドーン!!

凄まじい爆発を起こし撃破された南蛮人。それを見たボスは・・・

「・・・ヘイ・・・ユーたちそういう戦いかたしてタノシイカ?」

「ごめん・・・こいつ呼んだあたしらが悪かった」

普通ならここで剣劇が起こるのだが楓は持ち前の技術でバズーカを持ち出したのだからかなりの空気を壊してしまった。

流石の力之介たちも良心が痛んだ。

「まぁ良いや・・・覚悟!!」

「あおう!!」

とりあえず峰打ちで南蛮人気絶させる力之介。


その後南蛮人はノルウェール黄門様のお裁きによって事件は解決した。


「おかげ様でありがとうございました」

御礼をする侍に力之介は5両を渡す。

「これは」

「旅には必要だろ・・・」

「感謝します!!」

そう言って力之介たち5馬鹿に礼を言って旅に出る侍。


これにて一件落着!!









とはいかなかった


「で~結局私の鼓はどうなったんや?」

思いっきり長屋の壁に張り付けにされる力之介。

5両は返してしまったため当初の問題は解決されていなかったのだ。

「いや・・・その・・・」

「なぁあんた~精神的苦痛と肉体的苦痛とどっちがええ?」

「いや!どっちも「ああ!両方欲しいって?んじゃ遠慮なくほい!!!」

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!」

長屋に響き渡る力之介の悲鳴。尚このことによりかかり付けの町医者シャマル大先生が苦労したのは言うまでも無い・・・
 
 

 
後書き

いや~今日も楽しかったな~え?何々・・・俺を殺しにあの砲台と死神が襲撃してきた・・・え?管理局の強いやつらやはやてファンまで襲撃に来た!勘弁してくれよ~
次回!勇者指令ダグオンA’s どっこい 力抹殺大作戦3 初代、二代目、三代目ダグオン対管理局

こうなったらダグオン総当りじゃ!!

 
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